キンゼイ Alfred Charles Kinsey 1894-1956



インディアナ大学の動物学者。昆虫の研究で大きな功績があるが、今日名前が知られているのは性科学者としてである。

1937年に結婚に関する講演を頼まれた時に、セクソロジーに対する関心を高めた。

性行動にたいする既存の知識は貧弱であり科学的妥当性に欠けていることを見出し、主として面接形式によるデーター収集法を発展させた。最終的に、白人アメリカ人における、マスターベーション、同性愛、婚前セックス、女性のオルガスムの本質等の研究に対し統計的基礎を提供することになる。

大学自体もキンゼイの研究を推奨、性科学研究所(Institute for Sex Research, Inc. (ISR))を設立(1947)

研究の成果は、『男性の性行動』(1948)、『女性の性行動』(1953)、に発表された。二冊は『キンゼイレポート』として後世に名を残すことになる。

キンゼイは、ピューリタニズムな紳士土壌の下で進行していた大衆の性行動の変化をいち早く実証した人物とされ、現代セクソロジーの父と評されている。

 


キンゼイはセクソロジーの世界で初めてとも言える統計的な考察を行った。面接によるデーター収集を実に18000人に対して実行したのである

キンゼイレポートとは?

ヒトのセックスに関する最初の総合的かつ経験的な研究書とされ、約18000人の白人アメリカ人との個人面接に基づいている。





キンゼイレポートの一部
 

・大学卒の女性の57%が夫にオーラルSEXをしていた

・成人男性の96%、成人女性の85%がマスターベーションをしている

・成人男性の37%、成人女性の13%が同性愛の経験がある(性交を伴わない悪ふざけの体験も含む)

 

・農村部少年の六人に一人は動物と性的接触をしたことがある

・性交経験のある少女の五人に一人は妊娠の経験がある

 

 

 

ただし、今日ではキンゼイのサンプリング法の正当性が問題にされている。

各区分が不明瞭な点、キンゼイを支持していた白人層だけからデーターを収集していた点(アメリカ合衆国住民全体の層から収集していたわけではない)が指摘されている。

当然ながら、キンゼイレポートの内容は、現代日本人に当てはめることはできない。

 


元来キンゼイは動物学者であり、昆虫の研究に永続的な貢献もしている


カール・ピアスン
1857-1936

心理統計学の偉大なる開拓者。相関係数、カイ2乗検定、標準偏差の概念構築に貢献した。古賀行義(1892-1979、元日本心理学界会長)の師でもある


山本宣治
1889-1929
生物学者、後に代議士に転身。優れた政治運動の功績を残す。性科学者として産児制限運動やセクソロジーの必要性を説いた一面もあり、日本性科学の始まりとされる。後に右翼に暗殺される


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「心理学を学ぶには?カウンセラーになるには?」の記事です。
性と文化の革命家(心理学の偉人伝)  心理学を学ぶには?カウンセラーになるには?(誰でもこれから実現できる方法)  参考文献