product work


ヤマセミ(山翡翠)《greater kingfisher》product work


第3回目のproduct workとして実物大ヤマセミ制作工程を公開します。
ヤマセミは過去4体ほど制作しましたがいずれも1/2,1/3サイズで実物大は今回 初めて制作します。
全長390mmもある鳥なので、特徴である冠羽はある程度 挿し込みの方法をとらないと難しいかなと思います。
大きくなればごまかしも 難しいので各工程慎重に進めるようしなければ!

《デッサン&資料集め》
まずは資料集め 図鑑や写真集、インターネットの画像などから、いろんな角度や方向からの写真を入手。
『参考資料//原寸大羽根図鑑、月刊バーダー、愛媛の野鳥、バーダー別冊、日本の野鳥、ネット画像、その他』
今回はそれら+ソングポスト竜川氏、KHP清水氏の図面も参考にし描きたいと思います。
ラフイメージは枯れ枝の上で休息中、上空に猛禽類が現れ警戒してる状況が表現できればと思います。

資料



《図面作成》
図面はそれぞれ作者によりいろんな描き方があると思います。私も試行錯誤して自分なりの描き方をしています。
その描き方がいいのか悪いのか分からないし自信も無いのであえて公開しません。図面ほしい方は連絡ください。販売します。

図面 図面 図面



《カットアウト》
今回は頭部、本体、両初列風切り羽の4パーツに分けてカットアウトしました。 頭部は上方を見上げ、
更に右100度ぐらい向いているのと、初列は少し下げ気味で腹部の方へ巻いている感じにするため 後々の作業を考え分割しました。

cut out



《体部分の荒彫り》
それぞれの羽根区を大まかに描き込み、それぞれの羽根区の角を残しながら全体の形を整えていく。
画像は肩羽部分を誇張して丸めています。頭部は上を向いているため喉から胸部での接続になるので削り込みに注意!
頭部との接続用にダボを付けています。

荒彫り 荒彫り 荒彫り



《頭部の荒彫り》
頭部は冠羽が広がっているためか正面から見るとかなり薄く感じます。(魚を正面から見た様)
顔部分も各羽根区をスジ彫りし全体を削り込んでいきます。冠羽部分は彫る部分と挿し込みをする部分を決めておきます。
順番に彫り,挿し、彫り、挿し・・・にしました。目の位置決めは他の鳥と違いとても難しいです。
嘴は口角部分が目の中央部分まで達しますし幅も広いです。横から見れば太い嘴も上から見るととても細いです。

荒彫り 荒彫り 荒彫り



《頭部の中彫りから羽根出し》
最初は目の周りの羽毛から羽根出しを行い、徐々に冠羽の方へ広げていきました。
冠羽は挿し込みをするところとのバランスを考え1枚ずつ削り出しました。挿し込み部分は長めのダイヤモンドビットで
極力奥深く穴をあけましたが、品ぞろえの悪い手持ちのビットでは思うように作業が進みません。
とりあえず右端の画像のようになりました。

羽根出し 羽根出し 羽根出し



《挿し込み冠羽の制作》
冠羽は1mmのシナ材の薄板を使用しています。(0.5mmぐらいでもよかったかな?)全部で30枚ぐらい作りました。
羽軸にはマチ針を貼ったものと、細い釘を潰したものを作りましが釘を潰した方が使いやすいです
後はヤスリで弧になる様薄くし、バーニングペンでテクスチャーを入れます。その後水に浸し羽根の形になるよう矯正します。

冠羽 冠羽 冠羽



《冠羽仮付け、テクスチャー、》
完成した冠羽を仮付けしバランスを見ます(仮付け中の画像なし)

冠羽



《胴体部分の羽根出し》
胴部にある肩羽、背羽根、上下尾筒、尾羽、雨覆いを羽根区を彫りだします。

羽根出し 羽根出し 羽根出し 羽根出し



《頭部と胴部の接続と羽1枚ずつの彫りだし》
接続部は木工ボンドを使用、接続部に溝を掘ってからパテ埋めします。(パテはアラビア糊でつくった自作です)
各羽根区を整然と並べるのでなく、大きさ、形、流れに変化を付け鉛筆で描き込みその部分を溝彫りします。
その後弧を描くよう1枚づつ丸く仕上げます。

羽根出し 羽根出し 羽根出し



《各羽根のテクスチャー》
羽毛部分はホワイトストーンで彫りましたが、質悪チュペロのため上手く彫れず、バーニングで補いました。
大雨覆い、次列、3列はバーニングペンです。ところどころ乱れを入れると後でいい感じになります。

テクスチャー テクスチャー テクスチャー テクスチャー



《初列風切りの制作から取り付け仕上げ》
初列風切りは胴体下部に巻きながら少し広げている様に作りたいので、別もので作って後に次列風切りの
裏に取り付けるようにしました。

羽根出し 取り付け 取り付け



《脚の制作》
ヤマセミ本体の重量と重たいチュペロのおかげで、脚は相当頑丈に作らないといけないことになりました。
?蹠と脛は5mmの真鍮パイプ、指爪は2.5mmの真鍮棒を使用しました。ウロコは田宮のエポパテです。

半田付け前 半田付け後 半田付け後 鱗



《嘴の仕上げと目入れ》
大きい嘴を滑らかに仕上げるためグラインダーは極力使用せず、サンドペーパーで気長に仕上げました。
縦幅は結構ありますが横幅は予想以上に細い。(スタディービル参考)

嘴 嘴 嘴 嘴



《台座、ハビタットの制作》
ハビタットは枯れ木を作ります。カットアウトした後のチュペロの端材をつなぎ合わせました。 合わせ部はダボやスクリュー止めを使い分けます。(何せ本体が重たい)

端材 枯れ木 台座 全体



《全体のバランス》
脚を仮付けしハビタットに乗せてみて、全体的なバランスを確認する。色塗り前の大事な工程す。

全体像 全体像 全体像



《下地処理》
彩色の前に下地の処理をしておきます。絵具の木材への浸透を防止のため、透明ラッカーを塗ります。
ラッカーはうすめ液で2倍ぐらいにうすめます。(オールパーパスシーラーをうすめたものでもOK)
濃いラッカーを使用すると絵具の付きが悪く剥がれやすくなります。十分乾燥させた後ジェッソを塗り込みます。
ジェッソは少し硬い筆で玉にならないようはき出すように塗ります。(うすめのジェッソを2〜3回塗り重ねます)
ジェッソが完全乾燥したら毛ブラシやスコッチブライト(台所にある緑色のスポンジたわしのようなもの)
でがさつきを取り除きます。(頑張って彫った溝を潰さないように!)

ジェッソ処理 脚 冠羽 枯れ木



《アクリル絵具》
今年から使用しているジャンセンアート トラジションズのアクリル絵の具です。
いままでジョソーニャのアクリル絵の具を使用してましたが、チューブの容量が多いので使いきる前に
分離したり、固まってしまうことが多かったので変更しました。(身体に悪い成分もこの絵の具には入っていない様です)

トラジションズ



《1回目の塗り》
ローアンバー、マリンブルー、カーボンブラック+ウォームホワイトを水で超薄くしたもので、色分け程度と影付けをします。

初列 初列 冠羽



《2回目〜仕上げの塗り》
黒い部分は上記で使用した絵具を塗り重ねます。白い部分はジェッソ、ウォームホワイト、少量のカーボンブラックを混ぜました。
オレンジ部分はイエローハンサ、ナフソールレッド、ローシェンナ、他に黒やら白を適当に混ぜました。

尾羽 尾羽 冠羽 冠羽


胸部 胸部 背部 背部



《脚と嘴の塗装》
嘴、脚ははローアンハー、ウォームホワイト、カーボンブラック、を割合を変えて使用したと思います。

嘴 嘴 脚



《ヤマセミの完成》
ヤマセミの彩色完成です。モノトーンでの色塗りは難しいですね! 黒にも白にも上手く変化が与えられず
ダラーとした感じです。胸のオレンジ部分の羽毛も配色パターンがスッキリしません。

冠羽部 胸から腋部 完成 完成



《ハビタットの塗り》
比較的得意とする枯れ木の塗りです。ベースはグレーをエアーブラシで吹き、後はパレットの残った
色を適当に塗り重ねます。この時は水でベタベタさせたり、水を付けずそのまま塗りたくったり、
後は明るい色でドライブラシを上手く使うと見栄えがよく実物に近づきます。。

枯れ木 枯れ木



作品名は『上空警戒』ヤマセミにしました。全体像はカーヴィングページでどうぞ!!
これで第三回のProdukut Work ”実物大ヤマセミ”の終了です。また良い作品が出来ましたら公開できるよう頑張ります。
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