贋物・参考品

 金貨には贋物があるとは聞きますが、そうでなくとも結構売っているものです。材質は「銀」「真鍮製メッキ」「白銅系」「スズ」「はんだ」などがあり、製法は「鋳物」と「圧印製」などに大別される。出来もピンからキリまで揃っていてさまざまなものがあります。贋物をつかんで経験をつんでも、同じ種類の贋物に騙されなくなっただけというほうが正確なのかもしれません。「丸銀に贋物はない。」「重さをはかるとすぐわかる。」「鋳写しは小型化するので直径が小さくなっている。」という俗説もすべてのパターンにはあてはまるとは限らない。「白銅系鋳物」は「字」がぼやけたようになってます。ネットオークションでもこれらに類するものが本物として売っていることがあるようです。東南アジアなどの「おみやげコイン」は粗雑な感じなので見分けは比較的容易ですが、本物として売ったりすると詐欺にあたる可能性があるので取扱には気をつけましょう。経験的に「貿易銀」は精巧な贋物が多いようです。いたずらに不安をあおるつもりはないですが、用心するに越したことはないでしょう。今の技術ならば本物より綺麗なものが出来てしまうかもしれません。最近、一円銀貨の並年号も沢山贋物が出回っているようで困ったものです。

 鑑定経験を持つ者として言えるのは、コインを見た第一印象(直感)は、案外正しいということです。鑑定ではいきなりルーペで拡大して見るよりも、全体的印象で「何か違うぞ。」と感じることが多いです。贋造品は、技術の稚拙さやコインの新しさを巧みに「修正」や「磨耗」に見せかけているようです。他の人が鑑定している姿を観察すると「コツ」というか「勘所」があるように思います。

 これらの画像は良心的な方より譲っていただくなどして集めたものです。この場を借りて御礼申し上げます。

 近代銭に関しては「近代銀貨研究会」が発足するなどで、一般の収集家にも詳細な手変わり情報が知れ渡るようになって来ました。こうして、公開された情報については贋造者にもすぐに伝わるので対策されてきます。インターネットで流れた鑑定情報を過信しないようにと警告がなされています。そうした情報について詳細がお伝えできないのが残念ですし、個人的に顧客の囲い込みに繋がる懸念は持っています。



 贋物の多い貿易銀特集


 近代金貨の偽物・参考品

 一円銀貨の極印
 

円銀の明治8年銘。本物なら数十万円というしろもの。色からメッキだということがすぐわかります。竜図などを比較検討した結果、大正3年銘の円銀から型をとったものらしいことがわかりました。理由は簡単、「明治○年」と4文字タイプは明治7年銘もありますが、これまた高価なため、年号を含めて4文字かつ安価な「大正3年」の型をとるのが近道というわけです。ほかの年号だと、「大日本」などの字も大幅にずらして修正する必要に迫られます。文字間の「星」が大きいのは大正3年特有のものです。

貨幣商協同組合加盟店で売られていました。ちょっと値段が安めだったので変だなと思いましたが、「偽物」の表示はなかった。鋳物独特の鋳巣や砂目がある。決定的に違うのはやはりギザ。深くて、数も少ない。鋳物はギザの「ふち」をきちんと作るのが難しいため、削り取ってごまかしてあります。ふちが角張っていないもの、ギザの長さが不均一なものは疑ったほうが良いです。
 旧一円銀貨の贋物。材質は白銅か?。使い込んだ100円玉のような肌になっている。
小型50銭銀貨の贋物。特年の昭和13年ではないところがまた渋い。模様が不鮮明でギザも少し斜めになっている。大正12年銘をあえて偽造したとなれば通用していた当時に、使用する目的で作られた可能性がある。いわゆる「時代流通贋」か?。
1厘銅貨の贋物。特年の明治9年です。特に年号側の書体が稚拙です。だまされないように・・・。 年号側の拡大写真


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