2009.1.29

「新春・歌の発表会」は、公開練習を加えて

 2009年1月24日、ヴォーカルアンサンブル《EST》は、三重県文化会館第1リハーサル室にて、「新春・歌の発表会」を催しました。ソロとデュエットを中心に、ほとんどの団員が出演。今年は私も出演しました。楽しかったですねえ。

 今年は、第3部として、『公開練習』も。総時間5時間半に及ぶ大イベントとなりました。一昨年から3回目になりますが、当初、「1人でも2人でも知り合いに来ていただいて聴いて頂こう。」と始めたこの会。お客様も増え、今年は、延べ37名のお客様に聴いて頂きました。もちろん、団員はすべてお互いに聴衆となりますから、第1リハーサル室会場は、それはそれは賑やか。歌う方も気合が入りました。

 この会の成功は、個人レッスンを丁寧にされた長島さんと山本氏のおかげです。発声からフレージングまで、個人に合わせたご指導を頂きました。感謝です。その長島さん、今回は、ピアノ弾き語りで、黒人霊歌を。これは、メンバーの涙を誘ったほど、感動的な演奏でした。もともとピアノで卒業した彼女。繊細な歌とジャズ要素を交えたピアノが高い次元で溶け合うような、極上の世界を見せてくれました。

 全体として特に良かったと思ったのは、初めてこの会に出演したメンバー達の真摯な歌いぶりでした。聴きに来られた《EST》OB一ヶ月目の大西さんも、「自分が入っていた頃の新人がこんなに歌えるようになったのは驚きだ!」と。未来の《EST》を支えて欲しいですね。大切にしていきたいメンバー達です。

 その他、エンターテイメント性を加え、楽しい演奏をした橋爪君。バロックの様式感を携えた福本君。オペラの二重唱を振り付きで演出した細野さん・山羽さんコンビ、大きな体を揺すって熱演した常住氏、尺八とのコラボの滝野さん・・・・・など、取り上げるときりがないくらい、印象深い演奏がありました。

「ほんの余興に」と私も初めて歌いました。「ひとこと日記」に書いたとおりです。でも、普段教壇に立ったり指揮をしたりというのが、いかに声を酷使しているかがわかりました。歌会直前の一週間、声を大切にしようと神経を使いましたが、そうするとやはり声が楽に出るようになりますね。逆に言えば、いつもその精神できちんと生活をすることが、歌うには大切ですね。「やっとわかったか!」と言われそう・・・(笑)。

 さて、この会。今年はもう一つのイベント、『公開練習』を重ねてみました。

 目的は、

@ 他団体に所属してみえる方々にとっては、《EST》の練習が何かのヒントになるのでは・・・・。
A 《EST》の中で一緒に歌う方が出てくれば、合唱が出来上がる過程を実体験していただける。
B 《EST》のメンバーが、お客さんの前で堂々と練習することで、活力のある練習が実現できる。
C 私が、自分の練習を客観的に省みることが出来る。

などなどでした。

 結果としては、なかなか良かったと思っています。出来上がったものを披露するのではなく、出来上がっていく過程をお客さんと共にするこういう形での音楽活動もいいものだなあと思いました。次回も何らかの形で継続したいものです。

 次回は、2010年1月11日(1が三つ)同じ場所で催します。たくさんのお客様に恵まれれば嬉しいです。最後に、当日のプログラムを下記に記しておきます。

≪第1部≫


1 Per la gloria d‘adorarvi                    作詩:不詳    
    お前を贊える栄光のために                 作曲:Giovannni Battista Bononcini (1670〜1747) 
                                    演奏:濱口朋香  ピアノ:東美沙                                            
   
私はこの曲のかわいいメロディーラインに惹かれて選曲しました。しかし、和訳を読んでみると激しい恋の歌でした。一生懸命歌うのでよろしくお願いします。


2 Greensleeves                 作詩:不詳 
  グリーンスリーヴス              作曲:イングランド民謡
                            演奏:加藤由佳  

この曲は、England Air(イングランド民謡)として16世紀前半エリザベス朝の頃、イングランドとスコットランドの国境付近の地域で生まれたといわれている。物語風バラッドのひとつと見られているが、必ずしも確かなことは分かっていない。長く口頭伝承で受け継がれて来たため、旋律も様々に変化、派生し、現在では本来の旋律がどのようであったかを断定することは難しい。しかしながら、17世紀にはイングランドの誰もが知っている曲となった。
歌のなかのレイディ・グリーン・スリーヴスは、非常に高い蓋然性で、性的に乱れた若い女性であり、恐らく娼婦であったろうことが広く認められている。またイングランドでは、緑という色は、売春と関連付けられていた。「緑の袖」は取り外しができ、その職業を示す印として、娼婦が付けることを求められたともされている。


3 Caro laccio                 作詩:不詳     
   いとしい絆よ                作曲:Francesco Gasparini(1668〜1727) 
                          演奏:矢地祐輔  ピアノ:長島あかね

初めての「歌の発表会」ということで、凝ったものではなく、単純にイタリア歌曲集の中から、曲・歌詞ともに暗くなく、かつ自分の知らなかった曲を選びました。歌詞には、「いとしい絆」「やさしい結び目」など、しっとりとした言葉が使われ、また曲そのものも優しいものとなっています。この曲の持つ優しい感じを大切にしながら、少しでも歌詞を表現できれば、と思います。


4 Caro mio ben                         作詩:不詳     
   いとしい人よ                         作曲:Giuseppe Giordani(1753〜1798)
                                   演奏:野中華枝  ピアノ:山羽貴久子

この曲は、愛する女性に対して、自分のことを思ってくれるように、と願っている歌です。
愛しいひとに振りむいて欲しいという気持ちを表現できたらと重います。
跳躍のところに注意しながら、美しい旋律をのびのびと歌いたいです。


5 Non piu andrai                           作詩・作曲:Wolfgang Amadeus Mozart(1756〜1791)
    Le nozze di Figaro(フィガロの結婚)より         演奏:アンドレアス・シゲフリッドソン    ピアノ:長島あかね 

大好きなオペラの一つです。
日本語タイトルは『もう飛ぶまいぞこの蝶々』。
スウェーデン語で歌っていましたが、歌唱力を向上させるため、今回はイタリア語でチャレンジします。


6 Erster Verlust (Goethe)                    作詩:Johann Wolfgang von Goethe 
旅人の夜の歌                            作曲:Franz Peter Schubert(1797〜1828)
                                    演奏:後藤啓元  ピアノ:山岡千草

初めての歌の会ということで、シューベルト歌曲集の一曲目からチョイスしました。
短い、「小品」といった曲ですが、変化をつけて歌えるよう練習しました。詩はゲーテで、人生の営みに疲れた旅人がひたすら平和を希求する(求める)、といった内容になっています。ドイツ語の発音に苦しみましたが、山本先生の指導の下、「らしさ」をだせるようになったかと思います。この曲から来年の歌の会につなげていきたいと思います。よろしくお願いします。


7 Amazing Grace                        作詩:John Newton  
くすしき恵み                            作曲:traditional
                                    演奏:森美由紀   ピアノ:辻雅代

作詩者ジョン・ニュートンは奴隷貿易船の船長でした。22歳の時彼の乗った船が嵐にあい、神に必死に祈った結果何を逃れます。後に彼は牧師になり、この曲が生まれたのは嵐から16年後のことです。Amazing Graceには黒人奴隷貿易に関わったことに対する深い悔恨と、それにも関わらず赦しを与えた神の愛に対する感謝が込められているといわれています。
歌詞訳(中略)
驚くべき神の恵み 何と美しい響きだろう
私のような者までも救ってくださる
道をさまよっていた私を神は救い上げてくださり今まで見えなかった恵みを今は見出すことができる  恵みにより神を畏れることを知りまた私は自由になった 信じる事を始めたその時のみ恵みのなんと尊いことか 何万年経とうとも太陽のように光り輝き最初に歌い始めたとき以上に神の恵みを歌い讃え続けるだろう


8 Caro laccio                              作詩:不詳      
いとしい絆よ                               作曲:rancesco Gasparini(1688〜1727)                            
                                       演奏:四十薫  ピアノ:山羽貴久子

私の想いを縛り付けた
いとしい絆よ、やさしい結び目よ、
私は、自分が苦しみながらも楽しんでおり、
捕われの身に満足していることを知っている。
というこの歌詞とあたたかい曲調から、少しマゾチックな部分と愛を感じます。
そんな苦しみの中の“愛”を表現したいと思います。


9 My way(日本語版)                     作詩:Paul Anka     
マイウェイ                             作曲:Claud Francois(1939〜1978)                    
                                   演奏:亀山史   ピアノ:東美沙

英語の「マイ・ウェイ」は、ポピュラーの分野でよく知られているが、「Comme d’Habitude(いつものように)」というタイトルのシャンソンである。1969年に出版された英語の歌詞はポール・アンカの歌詞で、フランク・シナトラが歌って大ヒットした。
 私には愛する歌があるから、信じたこの道を私は行くだけである。さて、フランス遠征へ行きましょうか。


10 Se tu m'ami                                  作詩:不詳     
わたしを愛しているなら                              作曲:Giovannni Battista Pergolesi(1710〜1736)
                                            演奏:川波悦子  ピアノ:東美沙

 もしも私を心から愛しているなら、あまり束縛しないでほしいという曲。
美しく哀愁のある旋律を、朗々と歌いたいです。


11 MEMORY                                              作詩:T.S.ELIOT
ミュージカル「キャッツ」主題曲                                    作曲:Andrew Lloyd Webber
                                                      演奏:奥田奈穂  ピアノ:山羽貴久子

ミュージカル「キャッツ」といえばこの曲ではないでしょうか?
高校時代この曲に出会ってから、きれいな月を見たときや人生の節目の時などふと私の頭の中をこの曲はよぎっていきます。
今回、時の流れや輪廻転生を歌っているこの曲を音としてだけではなく、語りかけるように歌い上げれたらと思います。


12 A Sera                                            作詩:L. M. Cognetti
夕べに                                               作曲:Francesco Paolo Tosti(1846〜1916)
                                                   演奏:堀雄紀   ピアノ:松下千恵

イタリア近代歌曲の創造主とも言える、フランチェスコ・P・トスティの手による舟歌です。
優しくゆれる小波のようなリズムに乗せて、作曲者の思い描いた光景をなぞるように、愛しい女性への想いを歌い上げたいと思います。


13 The Last Rose of Summer                               作詩:Thomas Moore     
庭の千草                                             作曲:Traditional
                                                  演奏:角田奈々  ピアノ:伊藤有平

この曲は日本では『庭の千草』としてもよく知られていますが、アイルランド民謡をもとにして作られた曲です。去年、ESTのコンサートでもアイルランドの曲を取り上げましたが、日本とは、とても遠く離れたアイルランドという国で作られたのに、なぜだかどこかできいたことのあるような・・・とっても懐かしい感じのする曲が多くありませんでしたか?そんなアイルランド民謡をもっと歌ってみたいな。と思ってこの曲を選びました。
庭に1輪咲き残ってしまった美しいバラ。孤独な気持ちを込めて歌います。


14 Deux Romances(Romance,Les Cloches)                    作詩:Paul Bourget 
二つのロマンス(ロマンス、鐘)                              作曲:Claude Achille Debussy(1862〜1918)
                                                演奏:平山眞  ピアノ:東美沙

フランスが生んだ天才作曲家クロード・アシル・ドビュッシィが28歳の時に作った曲です。2曲でワンセットになりますが、詩はどちらもポール・ブルジェによっています。
 ところで、ドビュッシィは数多くの歌曲を遺していますが、ピアノ曲や管弦楽曲のイメージが強いためこのことは余り知られていないかも知れません。彼の歌曲は、そのピアノ伴奏部分も含め、音型的にも極めて多種多彩であり、そしてまた大変創造性に満ちたもの。そのことは今回演奏する2曲にも良く現われていると思います。
1.ロマンス:恋の歌です。ユリの花に喩えられる、今はいずこかへと去った「君」への想いを歌ったもの。曲想の見事さ、ピアノ・アレンジの巧妙さをご堪能ください。
2.鐘:教会の鐘の音から、かつて持っていた無垢なる心を呼び覚され、幸せだった日々の追想に浸る、という内容です。どこかM.プルーストの小説に通じるものがありますね。


15 Sebben, Crudele                     作詩:不詳       
たとえつれなくても                       作曲:Antonio Cardara(1670〜1736)
                                  演奏:山岡千草  ピアノ:長島あかね

この作品は、一度歌ってみたいと学生の頃に思っていた曲です。
つれない彼女に、困惑しながらも愛を送り続ける、とても頑張り屋さんな男性の歌です。


16 Gia il sole dal Gange                     作詩:不詳     
陽はすでにガンジス川から                     作曲:Alessandoro Scarlatti(1660〜1725)
                                     演奏:伊藤彰利   ピアノ:山羽貴久子

この曲は、オペラ「愛の誠」または「ポンペオ」のどちらかのアリアであったと言われている。当時のイタリア人たちは、太陽が昇るとき、憧れをもって東に位置するインドのガンジス河から上ると考えており、この詩の中にも、大きな憧れ・夢・希望が込められています。これらをうまく表現できるかわかりませんが、精一杯歌いますので、どうぞ聞いてください。


17 Fruhlingsglaube              作詩: Ludwig Uhland 
春の気配                     作曲:Franz Schubert(1797〜1828)
                          演奏:辻雅代    ピアノ:松下千恵

シューベルトが20代の前半頃に作曲した曲。
長く長く続くドイツの冬。
そんな冬が明け、春への喜びをいっぱいに歌った曲です。
ピアノの音が春を告げるやさしい風を表しています。


18 Sebben, crudele                        作詩:不詳        
たとえつれなくても                          作曲:CALDARA, Antonio(1670〜1736)
                                     演奏:三木茂輝    ピアノ:平山眞

知り合いから複数あげてもらった候補から選曲しました。
女性主役の世界で、男性の未練たらたらな曲(だそう)です。
暗い内容をいかに明るく歌うかがポイント。
山岡嬢と被ったのは痛恨ですが、楽しんでもらえれば幸いです。

たとえ、残酷な人よ、
お前が私をしおれさせても、
私はお前をいつも誠実に
愛したい。
私の奉仕の
長さによって
私はお前の酷さを
倦み疲れさせることが出来るだろう。 


19 L‘ultima canzone                          作詩:不詳      
最後の歌                                  作曲:Tosti(1846〜1916)
                                       演奏:土井誠   ピアノ:松下千恵

 初めてのトスティです。いつものことですが、曲想にあわせて体が動きすぎないように落ち着いて演奏できればと思います。
曲の内容は、男性が「別れた彼女が明日結婚する」という時にあたって、未練がましく思いをつづって歌うものです。
日本人的には「女々しい」という感じがしますが、名曲です。イタリア人の感覚を探りながら表現できたらと思います。


20 Ich liebe dich                             作詩:Hans Christian Andersen 
「心の旋律集」より第3曲「君を愛す」                   作曲:Edvard Hagerup Grieg(1848〜1907)
                                        演奏:野田肇  ピアノ:松下千恵

ベートーベンの「君を愛す」が有名ですが、グリーグのこの曲も小曲ながらとても美しい曲です。童話作家として世界的に有名なデンマークのアンデルセンの詩に作曲したものです。原曲はデンマーク語で歌われますが、ドイツ語の歌詞でも親しまれています。グリーグはその生涯に100曲あまりの歌曲を作曲していますが、この曲はソプラノ歌手であった婚約者ニーナ(後の彼の妻)のために作曲し、彼女に贈った作品です。アンデルセンの詩を借りながら、ニーナへの愛の気持ちがあふれる珠玉の曲です。
実は、この曲は私の妻が大学(音楽科)の卒業演奏で歌った曲です。


21 追分                         作詩:北原白秋  
「日本の笛」より                     作曲:平井康三郎(1910〜2002)
                              演奏:滝野尚子  尺八:島野光山

 『日本の笛』は、北原白秋の同名の詩集の中から21編を選んで、平井康三郎が昭和18年に作曲したものです。
曲は、八丈島、信州、箱根など、各地の風土や生活が題材になっていますが、この「追分」は、小笠原島の風物を歌ったものです。     
「追分」の楽譜では、もともとピアノ伴奏なのですが、今日は、尺八と唄でお楽しみ下さい。ちなみに、“ひとよぎり”は、尺八のことです。
22 Al Di La                            作詩:Rapetti Giulio   
アルディラ                              作曲:Carlo Donida
                                   演奏:麻生治夫     ピアノ:東美沙

サンレモ音楽祭1961年度第1位受賞、映画「恋愛専科」(1962年アメリカ)の主題歌にもなったカンツィオーネ。
タイトルの「Al di la」は「向こうに」という意味で、歌詞の大意は「あなたと一緒にどこまでも遠くへいきたい」というような、たいしたことのない内容のものだが、親しみやすくロマンチックなメロディーが印象的な名曲である。


23 さびしいカシの木                      作詩:やなせ たかし   
                                   作曲:木下 牧子(1956〜 )
                                   演奏:向井正雄   ピアノ:山岡千草

初出場の新人です。お手柔らかに(笑)。
いい詩ですねー。特に第3節でさびしいカシの木が年をとり、ほほえみながら立っているシーンには胸が打たれます。しみじみとした内容を際立たせるためにあくまで明るい雰囲気で歌いたいと思っています。
ピアニスト千草さん、いざ!


24 Auf dem Wasser zu singen                    作詩:Leopold Graf zu Stollberg
水の上にて歌う                              作曲:Franz Peter Schubert(1797〜1828)
                                       演奏:中村敬子  ピアノ:長島あかね

この曲はシュトローフェンリート(有節歌曲形式)といって、歌詞が進む毎に異なる旋律を付けるのではなく、一つの旋律を何度も繰り返すように曲が付けられています。
シュトルベルクが新婚旅行の際に妻に贈ったと言われているこの詩は、幸せの極みと悲しみや時の移ろいを、ピアノが水面の流れを表すような情景描写をして歌が始まります。
水面の波立ちや木立のきらめきや露に濡れた翼の描写など、自分の感性にすーっと入り込んできた詩ですが、特に selber entschwinde der wechselnden Zeit (移りゆく時の流れから消え去っていくだろう)という最終節の詩には、この曲に出会った中学当時と変わらない(成長がない?)自分の死生観を感じずにはいられません。がしかし、詩にあまり捉われずシューベルトの音楽を表現したいと思います。

 
25 Gia il sole dal Gange                      作詩:不詳  
陽はすでにガンジス川から                     作曲:Alessandro Scarlatti(1660〜1725)
O del mio amato ben                         作詩:不詳  
ああ 愛する人の                           作曲:Stefano Donaudy(1879〜1925)
                                     演奏:稲林孝則  ピアノ:山羽貴久子

ソロ曲についての知識はほとんどないので、出会った曲一つ一つを大切に歌おうと心がけています。
今まさに恋をしていますが、まだ失恋はしていないし、したこともないのでO del mio amato benは失恋した自分を極力想像して歌っています。
ソロで歌わせてもらえることに感謝し、聴いて下さる方に向かって歌うことを楽しみたいです。



《第2部》
 

1 踊りましょうよ、お手々つないで                 台本:Adelheid Wette
オペラ「ヘンゼルとグレーテル」より                作曲:E.Humperdinck(1854〜1921)
                                     演奏:細野由美子・山羽貴久子  ピアノ:松下千恵

オペラ「ヘンゼルとグレーテル」の中で歌われる2重唱。ヘンゼルとグレーテルは3幕にわかれており、この曲は1幕目に歌われている。掃除をしながら両親の帰りを待つ兄ヘンゼルと妹グレーテルが踊りだす場面。
「さぁ、お兄ちゃん、私と一緒に踊りましょう。両手をつないで、あっちへ一回、こっちへ一回、ぐるっと廻って、そうできるでしょう?」
「踊りは苦手なんだ。やって見せてよ。覚えるから」
二人は楽しそうに手を取り合って踊っているが、だんだん早廻りになり、しまいには、床の上に倒れてしまう。
この後二人は森の中に行き、お菓子の家に出会うことになる。
去年に引き続き2重唱に挑戦します。今回はドイツ語ではなく、日本語で歌うためちょっとドキドキ。ちゃんと聞き取れるように歌えるのか・・・。兄と妹が楽しく踊っている雰囲気が出せるかどうかも課題です。がんばります。
  

2 Ombra mai fu (largo)                        作詩:Nicolo Minato 
樹木の蔭で(ラルゴ)オペラ“Serse”                 作曲:Geord Friedrich Handel(1685〜1759)
                                       演奏:脇山茜   ピアノ:山羽貴久子

私の好きなスズカケの木の柔らかく美しい葉よ、
運命はお前たちに輝いている。
雷鳴や稲妻や嵐が決してお前たちの平安を乱すこと無く、
貪欲な南風もお前たちを冒?することの無いように。
樹木の陰で、これほどいとしく愛らしく快いものは無かった。

音域が広い曲ですが、最後に落ち着いておさめられるように頑張りたいと思います。


3 Tu lo sai                                       作詩:不詳                              
 あなたは知っている                                 作曲:Giuseppe Torelli(1658〜1709)
                                             演奏:吉村友宏   ピアノ:山岡千草

愛する人が自分の気持ちを知りながらもその気持ちには応えてくれない、けれどせめて自分のことは覚えていてほしい。そんな一途な気持ちを抱く一方で、自分のことを「不実な男」と呼んでいます。想いが届かなかったつらさと自分の中にある後ろめたさの両方を抱える男の気持ちを、情熱的というよりも繊細な旋律で表現した歌です。


4 Amor,ch'attendi?                                    作詩:不詳      
愛の神よ、何を待っているのですか                           作曲:Giulio Caccini(1545〜1618)

演奏:荒木茉利子  ピアノ:山羽貴久子
この曲、なんと長嶋あかね先生が受験の時に歌われた曲だそうです。恐れ多くも知らずに選んでしまった、不覚ッ。それから、去年の歌の会で川波悦子さんも歌われた曲でもあります。
それも忘れていました。
「同じメロディが繰り返されるので簡単かも」という安易な予想で選びましたが、その分歌い分けが必要になってくるという皮肉が付随していました。原調より半音下げて歌います。


5 川の流れのように                        作詩:秋元康     
                                    作曲:見岳章(1956〜 )
                                    演奏:橋爪大輔  ピアノ:長島あかね

1989年に発表された『川の流れのように』を演奏したいと思います。美空ひばりさんの最後のシングル作品で、実質上の遺曲と言われています。最近ではやちまた合唱団の演奏会に参加した時に、この曲をアンコールで歌いました。
 「生きることは旅すること」。見知らぬ風景が目の前に広がった時のような、そんなワクワクとする気持ちをいつも持ちながら「地図のない人生」を暮らしたいです。


6 乳母車                                      作詩:三好達治 
「三好達治の詩による二つの歌」より                      作曲:木下牧子(1956〜)
                                            演奏:常住信教  ピアノ:辻雅代

もとは木下さんの男声合唱組曲『Enfance Finie』の中の曲であり、99年に歌曲として編曲された。
詩人三好達治は1900年大阪市生まれ。1930年の第1詩集『測量船』所載の「乳母車」は詩人のデビュー作でもある。大阪・中之島公園に詩碑が立っている。
圧倒的なほどの母への思慕、求めて得られない喪失感が表わされ、木下さんのダイナミックな楽曲とあいまって、心に響き渡るような一曲となっている。
今年の《EST》のレパ『嫁ぐ娘に』とは、「母と子の無条件の愛情」という共通点を感じ、選曲に至った。


7 O del mio dolce ardor                              作詩:不詳       
ああ私のやさしい情熱が                              作曲:Christoph Willibald Gluck (1714〜1787)
                                             演奏:東美沙   ピアノ:長島あかね

グルックは18世紀に活躍したオペラ作曲家。
歌劇「パーリデとエーレナ」第1幕の、パーリデのアリアです。
恋人を思うせつなさを歌っています。


8 舟唄                                       作詩:北原白秋    
                                            作曲:團伊久磨(1924〜2001)
                                            演奏:近藤香織 ピアノ:辻雅代

とても粋な曲です。
芯の強い女性の片思い。
内面の強さとフレージングを感じて歌います。


9 Allerseelen(op.10-8)                             作詩:Hans Christian Andersen
   「八つの歌」より 万霊節                          作曲:Richard Strauss(1864〜1949)
Zueignung (op.10-1)            
    「八つの歌」より 献呈                           演奏:寺田昌樹   ピアノ:沼本薫

今年は純粋に大好きな2曲を選びました。 リヒャルト・シュトラウスに挑戦します。
万霊節、献呈はいずれも「八つの歌」にある作品で、シュトラウスがまだ21才の時に作曲しました。
「万霊節(11/2お墓参りをする日)」では、この日お墓がたくさんの花で飾られる中、亡くなった恋人の墓の前でたたずみ、恋人と過ごした5月の日々を強く思う気持ちが描かれています。 何度も繰り返される”Wie einst im Mai” (あの5月のように・・・)というフレーズが印象的です。
次に演奏する「献呈」は恋人に対する感謝の気持ちを情熱的に歌い上げる作品で、やはり”Habe Dank”(感謝を捧げる)というフレーズが繰り返されます。 アルペジオから始まるこの歌はセレナーデのようです。
P.S. ピアノは同じ高校の同級生の沼本さんです。歌はともかく彼女のピアノを聴いてください(笑)


10 Nessun dorma                          作曲:Giacomo Puccini (1858〜1924)
誰も寝てはならぬ                           演奏:常住光子   ピアノ:長島あかね

この曲はプッチーニ作曲のオペラ『トゥーランドット』の第3幕で登場する有名なカラフ(テノール)が歌うアリアです。氷のような冷たい心を持つトゥーランドット姫(紫禁城の王女)が求婚者に三つの謎を解くことを求め、出来ない者の首をはねてしまう。その中でダッタンの王子カラフが見事に謎を解いた。しかしトゥーランドットだけは自分を誰にも渡さないと皇帝に直訴し、この様子を見たカラフは、今度は自分からトゥーランドット姫に謎を出して、明朝までに自分の名前を言い当てたら喜んで死のうと言う。北京の街角のあちこちに不思議な若者の名前が分かるまで誰も寝てはならないと言う布告が出される。カラフは自分の勝利とトゥーランドット姫への愛を確信して<誰も寝てはならぬ>を歌う。


11 Senza mamma                              作詩:Giovacchino Forzano 
母もなしに                                   作曲:Giacomo Puccini(1858〜1924)
オペラ「修道女アンジェリカ」より                       演奏:山羽貴久子  ピアノ:長島あかね

オペラ「修道女アンジェリカ」は1600年頃のイタリアの女子修道院を舞台にした、登場人物が女性ばかりという神秘劇風の作品です。
親の許さない子どもを生んだため、修道院に入れられたアンジェリカは、晴れてわが子を抱ける日を夢見ていました。ところが突然訪ねてきた伯母から、子供は2年前に病気でなくなったと知らされます。
「母さんにみとられることもなく 
ああ ぼうや おまえは死んだのね」
と歌いはじめられる、この「母もなしに」は母に一度も抱かれることもなく死んでいったわが子を無念に思いながら、アンジェリカによって歌われる悲痛なアリアです。
そして絶望のあまりに死を決意したアンジェリカは、自らも命を絶ってしまうのです。
難しいです・・・
気持ちと言葉がどれだけ伝えられるかが課題です。
がんばります。


12 Swing Low,Sweet chariot                      作詩:不詳  
馬車よ、やさしく                              作曲:黒人霊歌
                                   演奏・ピアノ:長島あかね
「私を静かに天国に連れて行って・・・」という内容。


13 Nigra sum                                    
私は黒い                                        作曲:C.Monteverdi (1567〜1643)
旧約聖書ソロモンの雅歌より                            演奏:福本三喜 ピアノ:山羽貴久子

昨年のシュッツに引き続き今年も初期バロックで新年を迎えます。イタリアの作曲家モンテヴェルディの代表作「聖母マリアの夕べの祈り(ヴェスプロ)」の中の1曲です。歌詞は旧約聖書から採られていますが、マリアの神への讃歌と解釈できます。教会旋法の第8旋法(ヒポミクソリディア旋法)が使われており、ピアノ伴奏ながら、本来は古楽で演奏されます。歌曲とは趣を異にした旋律をお楽しみ下さい。


14 ESTスコラーズによる合唱
・Herbstlied(作詞:Nikolaus Lenau 作曲:Felix Mendelssohn)


15 全員合唱
「故郷」  作詩:高野 辰之  作曲:岡野 貞一   編曲:信長 貴富



《第3部》

1 公開練習
   
練習曲:嫁ぐ娘に(作詩:高田敏子 作曲:三善 晃)
       3.戦いの日日
       4.時間はきらきらと 
       5.かどで


 





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2009.2.12

“強化合宿最終日”〜三重県合唱アンサンブルコンテストに出場して金賞

 2009年2月8日に催された第20回三重県合唱アンサンブルコンテスト一般の部にて、《EST》から2グループが出場。どちらも金賞を受賞しました。1つは“《EST》スコラーズ”。もう一つは、“強化合宿最終日”でした。

 《EST》スコラーズは、今年は14名のメンバーで構成されていますが、この日は、長島さんと常住さんが抜けて12名での出場。女声の大御所2名が抜けたスコラーズは、何となくピュアなサウンド。名付けて“フレッシュスコラーズ”。聴いていて新鮮でした。ロマン派と唱歌を丁寧にまとまった演奏を披露してくれました。

 私の隣の席で聴いていた《EST》の新人稲田さんが、『ふるさと』(信長)の演奏で思わず泣き出したのが印象的でした。気持ちを込めて流れるようなレガートで繋がっていく滑らかなラインの美しさを私もたっぷり感じていました。3日後は、三重県伊賀市で9曲を披露するスコラーズ。14名のフルメンバーで、いいコンサートとなることでしょう。

 さて、“強化合宿最終日”は、そんなスコラーズに挑む血気盛んなメンバー(笑)で構成された新たなグループでした。名前の由来は、山岡さん。「こういう名前だと声が荒れててもおまけしてくれそう!」とお茶目に!(やれやれ)

 始めはしっちゃかめっちゃかだった練習も、本番が近づくにつれて燃えてきましたね。若いメンバーで構成されたソプラノは早くから来て声合わせをしたりしていました。

 《EST》では、この時期(3月)の合宿で、団内アンコンを催しています。“弦楽四重奏の精神がそのまま100人になったオーケストラ”と小澤征爾氏が言われている理想の、爪の垢ほどかも知れませんが、《EST》サウンドを育てていくに欠かせない、小アンサンブル。練習中に“シンギングコンテスト”というコーナーも設けたりして、とにかく、1人1人が生きる合唱を目指しています。そんな中で、こういう前向きのグループが出たことに、意義を感じています。

 “金賞”は達成感のあるものだったでしょう。自信となって次のステップに迎えることでしょうね。

 唯一残念だったのは講評用紙に書かれているメッセージでした。デプレを演奏したのですが、ルネサンスポリフォニーについての言及や様式から来る演奏分析も全くなく、・・・・・。3人の審査員が輪番制で1人だけが講評を書くというルール。他県でも見直しが進められているこういったルール。せめて、ルネサンス音楽に造詣の深い方がルネサンス音楽を歌うグループの講評を書くなど、工夫が必要ですね。運営上は難しいのかも知れませんが。

 演奏者は、審査員の講評を楽しみにしています。演奏者の考える次元より高い次元での講評でない限り、裏切られた気持ちになるのは当然。立場変わって自分が審査する時に、改めて肝に銘じたいと思っています。


 





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2009.2.12

全国大会の演奏の感想が多くの方々のブログに。

 
去る11月の全日本全国大会での《EST》の演奏は、コンクールファンの方々にどのように聴いていただけたのでしょうか。
 
 今回は、《EST》の団員掲示板をマル秘公開(笑)です。私が、去年のように、ぜんぱくさんのブログをメンバーに掲示板で紹介したところ、他のメンバーからもいろんなブログからのコピーを貼り付けてくれました。

 下記にその部分を記念に取っておきたいと思います。

[1] ♪ HPでこんなの見つけたよ ♪ masaokun(向井) 【2009/01/01 00:02:58】

音楽は人を幸せにするものです。
それを体現している団体がESTですね。


17 ヴォーカルアンサンブル《EST》(混声42)
(G1/Whitacre“hope, faith, life”  Lopez-Gavilan“!QUE RICO E!”)

昔、コンクールに出場していた有力団体がステージに登場する時は
出てきただけで一種異様な威圧感があったものです。
どことは書きませんが(苦笑)。

そんな団体の時は内心、へへーと平伏してたかも。(>_<)

ESTは、そんな団体たちとはぜーんぜん違います。
どっちかというと、思わず席から乗り出して聴きたくなる。

…いや、まだ演奏してないんですが(爆)。

この団体はきっと面白そうな事をしてくれるだろうな!!
…そんな期待感が、ステージに登場しただけで感じられます。
それは、もちろんESTが持っている力なのだと思いますが
逆に客席からもそういう力が発せられていて
ステージと客席との幸せなやり取りが、ホール中に満たされる。

課題曲。
昨年も感じましたが、迷いのないサウンドが客席に放たれる。
明るく伸びやかで、しかし折り目の正しい音楽。
パートの声が統一され、音楽の方向性がとても整理されているから、
聴いていて耳が迷子になることがない。

この課題曲、とにかく明るい調子の曲なので
ともすると「軽薄」な演奏に陥ってしまうことも十分あり得ます。
わたしは、Byrdがこれだけ明るく曲を書くということは
その裏に必ず深みや気持の暗い部分がある、と思って演奏していたのですが
(まぁ、それが演奏で実現できたとはとても思えませんが)
ESTの演奏は、整理されて折り目正しいから
音楽が単純に「明るい」だけに陥らない。
そして、母音の響きを微細に変化させて表現している。
その結果、決して音楽が単調に陥らず
思考の過程を感じるかのような印象が得られる。

そうか、こういう表現方法があるんだ…。

自由曲。1曲目はウィテカーです。
「妻の誕生日に贈った曲」ということで、CDでも何度も聴いた曲ですが
明るく透明でやわらかなサウンドで音楽が構築されているから
優しさに満ちた音楽になる。。。
そもそも優しさにあふれた曲ですから
ウットリしながら聞くことが出来ました。

ESTの歌うサウンドがストレートで明るいから、
その未来も明るく感じられるのが特に良いですね。^-^

1曲目が終わった後、全員が後ろを向きました。
まさか?このまま演奏を始めるのだろうか??
…と思いましたが、衣装を少しアレンジして前を向き直りました。
そりゃそうですよねぇ、後ろ向きじゃあ指揮者見えないじゃん。^-^;;

2曲目、昨年に引き続きキューバの曲。
一転してノリノリの世界です!!
きっとダンスの練習もかなりされたのでしょうね。
特に素晴らしいのは
激しいダンスだから少しぐらい間違えている人もいるのかもしれませんが
そんな緊張感の緩んだ空気を一瞬でも感じさせず
しかも「音楽をおろそかにしていない!」ということです。

踊ると、迷いが出がちです。特に合唱人は(苦笑)。
少々違ってもいいから迷わない!
とても大事なことです。
…というか、ダンスもきっと間違ってないような気さえします。(^-^;;

それにしても、誰が振り付けしているんでしょうね?
きっとそういう道に長けた方がいらっしゃるんでしょうねぇ。。。

実際に、キューバの人たちはもっと激しいダンスをするのかもしれませんが
これが自分たちの音楽だ!!と打ち出してくる演奏は
聴いていてワクワクします。
それは、キチンと自分たちの表現になっているから、なのでしょうね。


しかし、この「自分たちの表現」にまで
音楽のレベルを持っていくのが難しいんだ…。


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…ということで、
「全国コンクールの感想2008」シリーズも無事?終了です。


今年は自分が出演者になって、とても勉強になりました。


自分が全国コンクールに出場してみて、
とてもうれしい事がたくさんあったし
今後ずっと忘れがたいような極めて悔しい経験もしました。
しかし、出場できたからこそ、そういう悔しい気持ちになれたのだから
うれしかった気持ち、悔しかった気持ちを
両方とも大事にしていきたいものです。


音楽を発信するというのは答えが1つではないし
そこに個性が表れてきて、その個性が認められるかどうか?という事だから
自分が信じた音楽をこれからさらに突き詰めていこうと思います。


ということで、無事脱稿〜〜♪


(おしまい)
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[2] Re:♪ HPでこんなの見つけたよ ♪ H.NODA 【2009/01/01 00:18:13】
 全国大会に出場していた「コールサル」の指揮者ぜんぱくさんですね。こんなのもありますよ。

■No.17 ヴォーカルアンサンブル《EST》(三重県・混声42名)
 全国どころか金賞の常連、いまや世界のコンクールでも活躍する《EST》。今回もさすがです。声はいい、表現力もある、音楽の組立てもバッチリ。自由曲はウィテカー(今年はウィテカー多かったですね)の「hope, faith, life,
love…」。僕が持っているCDより上手かったです(笑)。もうひとつはグイド・ロペス-ガヴィランという人の曲。昨年もESTはこの作曲家の「うそつき」という曲を演奏してましたね(この曲大好きで楽譜買ったのでした。いつかやってみたい)。キューバのリズムを用いた曲だそうで、ノリのいい楽しい曲でした。しかもそれをノ
リノリの振りつきで完璧に演奏してみせる。これはもう、参りましたと言うしかないです。2日間のコンクールをひとつのコンサート、フェスと考えたらここが最後というのも出来すぎなくらいハマってましたね。飛び抜けてここがすごい!という部分があると言うよりはどこをとってもレベルの高い、トータルの総合力で全体1位と
いう印象でした。高い技術を持ちながらもそれをひけらかすわけではなく、音楽できちんと唸らせてしかも見ていて楽しい。合唱とはこうでありたい、と思います。

(弥生奏幻舎Rのmagroさん)


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[3] Re:♪ HPでこんなの見つけたよ ♪ こん 【2009/01/01 23:32:16】
幸せじゃ〜
じゃんじゃん幸せもってこい〜
私たちがまいた一粒の種が こんな風に広がっているのは
うれしいです。
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[4] 遅ればせながら、また見つけたよ masaokun(向井) 【2009/02/04 20:28:52】 [編集][削除] [PC]

Bグループで私が聞けたのは岡崎混声からあとの団体でした。自分も出演していたので色々は言えませんがどの団体も素晴らしい演奏ばかりでした。岡崎混声さんのしっかりとした下地があっての演奏は心にせまり来るものでしたし、淀川混声さんの透明感のある北川サウンドは心地よい!ノースエコーさんの実直なバーバーは心
に染みこみ、コールサルさんのフレッシュで小気味よい演奏は心地よいものでした。創価学会しなの合唱団の突き刺さるようなサウンドはある意味私を追い込み、グリーンウッドさんの演奏には決して簡単ではない音楽の中での「喜び」を感じさせられました。

浜松混声さんの演奏では新しい音楽との出会いに興奮し、なにわコラリアーズさんの課題曲の上質な演奏と自由曲でのチャレンジにまるで演奏会のような喜びを感じ、そして最後のESTのみなさんのこれでもかというくらいに突き詰められた和声に驚嘆!作品の再現のためにどれだけ奉仕できるのかということが聞く人に喜びを伝
えるために本当に大切な事だという事を教えられました。
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[5] Re:♪ HPでこんなの見つけたよ ♪ やまちゃん 【2009/02/05 06:05:03】 [編集][削除] [PC]
とあるサイトの個人日記です。

コンクール全国大会最終日は職場の部、一般B(33人以上)の部。
2日間のコンクールで「最終日」は大袈裟な、と言われるかも知れないが、別の日に開催された中学・高校の部から考えると大袈裟ではないだろう。
その最後を飾る見事な演奏が「EST」だった。
演奏のレベルを考えると、《中略》。
そのくらい、他を圧倒する名演奏だった。
全日本合唱コンクールは世界最高峰だと評価される。
その中で、これほどの圧倒的名演奏は、まぎれもなく世界最高の合唱である。
この8分30秒に我が身を震わせた幸福は忘れようもない。
人数が多いわけでも、メンバーに特殊能力が備わっているわけでもない。
ただひたすらに合唱が素晴らしいのだ。
《以下略》

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[6] Re:♪ HPでこんなの見つけたよ ♪ H.NODA 【2009/02/09 22:29:46】 [編集][削除] [PC]
文吾さんの「全国大会感想」シリーズが最終回となりました。ESTの演奏にも触れられています。

三重県(中部支部代表)
ヴォーカルアンサンブル《EST》(混声45名)

さて、一般B最後の団体というだけではなく、
このコンクール岡山全国大会でのラスト、という大トリ中の大トリ。

課題曲はG1。

最初から力強い声。
声だけではなく歌う意志にもエネルギーあるなー、という印象。
ESTはやはりなにか大柄で “ニホンジンガッショウ” という枠から
少しはみ出している気がします。(良い意味で!)
声に輝きがあり、それでいて表現のそこかしこに細かい配慮がある。
大胆でありながら繊細、そんな印象を持つのもESTの魅力。

自由曲1曲目はウィテカー「Hope,faith,life,love…」。

ウィテカー特有の和音が広がります。

題名にある言葉が幻想的に続き、
音と言葉、声で作られるその世界に引き込まれ。
確固たるESTの実力がその曲の魅力を充分伝え、
余韻が残る中、突然後ろ向きになる団員さん。

「?」と思っていると

2曲目のグイド・ロペス-ガゥイラン

「iQUE RICO E!(なんてすてきなんだ)」の始まりです。

振り返ると色とりどりのシャツに着替えた団員さんたち。
マンボを思わせる曲調とダンスで
1曲目とは丸っきり違う世界を作り上げます。
(またこのダンスが思い切り良く達者!)
ノリで押し切るだけではなく、
合間に挟まれた気怠さを感じさせる女声ソロも素晴らしく
この団の表現力の幅と深さを充分に示し。
なにコラに続き、またもや会場の空気をヒートアップさせます。お見事!
団員さんの退場も洒落ていて凄いな〜と感心していたら
最後に残った指揮者の向井先生までもがアピール!
会場中が笑いに包まれ、
“大トリ”としてその責務(?!)を
充分に果たした素晴らしいステージでした。

 上記の皆様、本当にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。ギリギリまで練習して何とかステージに載せた余裕も何もない我々の演奏をこんなに素晴らしくコメントして頂けるなんて、本当に団員一同喜びに浸っています。

 さて、この団員掲示板。とにかく賑やかです。そして、《EST》では、他に、スタッフ掲示板、スコラーズ掲示板、コンサートチーフ掲示板、《EST》Study BBS、EST団員Googleグループ、無料ファイル転送「おくりん坊」 ・・・などなど、パソコンを駆使した連絡や会議、資料、録音再生などが、日々行われています。集まっての話し合いは月1回の全員ミーティングのみ。これって昔では考えられなかったことです。

 全国の合唱団では、どのような運営上の工夫をされているのでしょうか。きっとその合唱団に合ったいろんな工夫があるのでしょうね。


 





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2009.4.9

フランスを7週間後に控えて

 
ヴォーカルアンサンブル《EST》が、フランスで催される『トゥール国際合唱コンクール』に出場し、その後、コンサートをする。! この一大イベントまで後7週間となりました。毎回の練習も、メンバー達は、もう今からワクワクした、どこか落ち着かない、胸高まるような熱気に包まれてきています。

 創立17年。海外での演奏は、ドイツ、スペイン、イタリア、台湾に続いて5回目ですが、何度経験しても、飽きるどころか、ますますドキドキが強くなってきています。

 それは、相手が音楽だからでしょうね。音楽の見つめ方も表現の在り方も、年齢を重ねるに連れてどんどん変化し続けます。また、合唱団の様子、メンバー1人1人の想いによっても、そこから出てくる音楽表現の溢れ方、広がり方が全く違ってきます。

 私がドキドキしているのは、自分自身と向き合っても、合唱団のメンバー達と向き合ってみても、この年、このメンバーでしか出来ない、ベストでしかもオンリーワンの演奏が、フランスで出来る予感がするからです。

 今の《EST》は、新たな若いメンバーがたくさん。そして、ベテランメンバーと若いメンバーが理想的な形で交流できています。赤ちゃんを抱えながら頑張ってるメンバー、遠くから何時間も掛けて来ているメンバーが、《EST》にエネルギーを注いでくれています。出席率も良く、曲の背景や詩についての研究心も旺盛です。“今が旬”、そう思って心地良く頑張れるのです。

 私は、この《EST》と共に、自分達の演奏が世界のスタンダードに照らし合わせてどこまで行けるのか、日本の新しい作品がどこまで海外の聴衆に認めていただけるのか・・・・などなどに挑戦し、逆に、本場ヨーロッパの新しい音楽、世界の合唱人との交流、フランスの聴衆などとの触れ合い・・・・などなどを吸収してこようと思っています。

 さて、実現には、メンバー個々に難題を抱えています。家族や職場の理解、金銭面など。そのハードルはメンバーによって様々。私がメンバーの職場に掛け合ってご理解を頂く場面も。そんな中、地元津市長の表敬訪問が実現しそうです。また、国際交流機関から補助金も出そうです。さまざまな一喜一憂を経て、無事、出発となるか! これもある意味ドキドキです。

 そんなハードルを超えさせてくれるもの。それは、ハングリー精神だと思います。歌が、音楽が、《EST》が、メンバーにとって欠かせないものであること(もっと言えば、歌がなければ、音楽がなければ、《EST》がなければ、人生が空虚になってしまうという感覚)。もう一つは、今やっていることの価値観に気付き、周りに、そして後世に伝えたいという欲求でしょう。

 メンバーそれぞれのそんなこんなが一塊となり、ガーンとベクトルの方向が一致した時、生まれる音楽はどんなに素敵なものでしょうか。まさに、ドキドキです。

 さて、フランス演奏旅行の行程表が出来てきました。下記の通りです。

Vocal Ensemble EST38Florilege Vocal de Tour日程表

日次

日付

地名

現地

時間

交通

機関

行程

1

2009

5/27

()

中部空港     

パリ(CDG2) 着

パリ(CDG2TGV)駅発

St-Pierre-des-Corps駅着

St-Pierre-des-Corps駅発

トゥール   着

10:00

15:35

18:24

20:11

20:17

20:22

AF295

(12h35m)

TGV5231

普通列車

2

5/28

()

トゥール

終日練習

(トゥール泊)

3

5/29

()

トゥール

登録手続き

17:00予選 I,II,III Grand Theatre

17:00予選IV

Espace Malraux - Joue-les-Tours

(トゥール泊)

4

5/30

()

トゥール

10:00ルネッサンス Temple Protestant

14:00ファイナル Grand Theatre

20:00ヨーロピアングランプリ

Grand Theatre

(トゥール泊)

5

5/31

()

トゥール

14:30グランプリ、授賞式

18:00野外コンサートPlace Jean Jaures

(トゥール泊)

6

6/1

()

トゥール近郊

コンサートとホームステイ?

(ホームステイ泊)

7

6/2

()

トゥール駅     発
St-Pierre-des-Corps駅着
St-Pierre-des-Corps駅発
パリ(CDG2TGV)
パリ(CDG2)   発

13:20
13:25
13:32
15:21
18:00

普通列車

TGV5276

AF296

ホームステイ先から最寄りの駅へ。中部空港まで搭乗手続き。

8

6/3

()

中部空港    着

12:50

(11h50m)

 参加団体と、日時場所もわかってきました。下記のサイトです。
http://www.florilegevocal.com/files/File/Prog2009.pdf

 コンクールのHPは下記サイト。

http://www.florilegevocal.com/

トゥール市のHPは下記サイトです。(真ん中下のWebcamをクリックして、出てきた写真をさらにクリックすると、町の様子がリアルタイムで見られます。)

http://www.tours.fr/
 メンバーがまとめてくれたトゥール市についてを下記にコピーしておきます。

コンクールの行なわれるトゥールについてのまとめその1です。

概観:面積34.36km2 人口136,400人(2008年)。
 フランス中西部のロワール地方、その中でもサントル・ヴァル・ドゥ・ロワール地方(サントル・ロワール地方とかサントル地域圏とも言う。)側に位置する。アンドル=エ=ロワール県(人口568,000人)の県庁所在地になっている。
 なお、サントル地域圏の首都はジャンヌ・ダルクと関わりの深いオルレアンである。

産業:広大な土地、温暖な気候、そしてまたロワール川の豊かな水を活かした農業。ロワール地方全体が一大穀倉地域となっている。ワインも有名。

出身有名人:アブラハム・ボス(版画家)、オノレ・ドゥ・バルザック(作家)など。

公式サイト:取り敢えず二つほど。
その1 トゥール自体の公式サイト(フランス語/英語)
http://www.tours.fr/

その2 フランス政府観光局が作っているサントル・ロワール地方ガイド(日本語)
http://jp.franceguide.com/home.html?nodeID=149

と、云う事で。


 





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2009.5.6

伊賀市での《EST》スコラーズの演奏

 3ヶ月近く前になりますが、《EST》スコラーズ2008の集大成の行事と位置づけた、伊賀市(三重県)でのコンサート。私の合唱講習会とタイアップして催されました。

 当日は、100人余りのお客様の中、以下のようなプログラムで進行させていただきました。

 @ア・カぺラ曲演奏のためのお話とその実践  モデル曲「うたをうたうとき」(木下)、「ふるさと」(信長)
 A 《EST》スコラーズと歌おう
 B 《EST》スコラーズ コンサート
          曲目:  バード:Cibavit eos
               ラクール:Hodie Christus  
               メンデルスゾーン:Herbstlied
               チルコット:Dance in the street
               マクグリン:An Oiche
               佐藤:Love on Fire
               武満:翼
               信長:ふるさと

 聴衆の皆様は、私と一緒に体操をしたり、声を出したりした後でのコンサートでしたから、興味津々で聴いて頂けました。お帰りの時にロビーで見送らせて頂きましたが、ある年配の男性のお方、「いい合唱を聴いた。私らは今まで何をしてきたんだろう!」などと興奮した声でおっしゃっていただいたのが印象に残っています。

 地域で合唱を楽しんでみえる方々とのこういった触れ合いは、有意義です。伊賀の方々がその後、さらに合唱を楽しまれていることを期待したいです。

 さて、2008年度の《EST》スコラーズ。ちょっと大変でした。毎年4月にスコラーズヴィジョンが作られ、選ばれたメンバーと理想の実現を目指して1年間の活動を始めるのですが、メンバーの中に心が離れて行った者が・・・。みんなで集まって気持ちを合わせ、息を合わせ・・・という基本的なアンサンブルの理想がそれによって実現されにくくなってしまったのです。私はそんなスコラーズが歯がゆくもあり、かわいそうな気持ちでした。人と人って難しいですね。波風を立てたくないよいう気持ちも伝わってきて、私も何も出来ませんでした。

 そんな中でも、イベントが近づいてきた時の音楽に取り組む姿勢だけはアグレッシブでした。全員が本来の音楽好きな表情に戻っていました。その勢いが、当日のコンサートの成功に導きました。

 人間いろんな時期があり、他人にはどうすることもできません。その中での私の役割は、やはり、団を、音楽に前向きなメンバーを、《EST》を楽しみにしてくれてる聴衆を、大事に守り、前進させていくことでしょう。年度の変わり目、そんな気持ちを強く持ったものでした。

 私には、音楽と、音楽に向かう同志がいるのですから。
 





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2009.5.6

津市民文化祭〜『合唱音楽』

 3月の津市民文化祭『合唱音楽』(昔は津市民音楽祭と呼んでいました)は、何年かぶりでの出場でした。いつも練習場所としている津市。地元の合唱状況はどう変化しているのかが楽しみでした。プログラムを貰って驚いたのは、出場団体数の多さ。何と30団体。十数万人の町で、一般や児童やお母さんコーラスだけで30というのはかなり多い方だと思いました。ただ、同じメンバーが何度も何度も出場している光景も見られましたが・・・・(笑)

 《EST》は30番目の出場。
曲は、下記の4曲でした。

Herbstlied Felix Mendelssohn Bartholdy
O magnum mysterium Francis Poulenc
Sanctus from Messe en sol majeur Francis Poulenc
合唱のためのコンポジション第10番「オンゴー・オーニ」U 間宮 芳生

 スタンダードなプログラムがかえって異色だったようです。言い換えればお客さんのニーズにも合っていない・・・。ちょっと悲しいですが(笑)。しかし、《EST》が今回このイベントを選んだのは、本番をたくさん持っておきたいということでした。
 
 チルコット先生が三重県に来られて私達に言われた、「プロは本番で練習する。アマは練習が本番である。」とのお言葉。 《EST》では、毎回の練習を本番のような掛け替えのないものと捕らえ、本番は練習のように繰り返しながら、 演奏の質を高め、演奏者としての理想を模索して行きたいと思っているのです。2009年度は、四季折々に大きな本番を置き、月に1回は本番を経ながら、大きな本番に向って行こうと。 勿論、その集大成は、第17回コンサートです。

 この精神で、みんな頑張って練習を積み、頑張って演奏し、演奏後も大きなコンサートをやりきったような表情で集まってくれました。ちなみに、《EST》が全員でステージに並んだのは、昨年の全国大会以来の、何と3ヶ月半ぶりでした。これで、本番の勘を戻し、来月からの毎月の本番が軌道に乗れることと思えました。新たなメンバーもこれで堂々たる《EST》です。


 





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2009.5.6

コーラスマスタークラス〜“近現代の合唱音楽”で、『詞華抄』『Ave Maria』のモデル合唱団として

 

 4月5日、宝塚ベガホール(兵庫県宝塚市)で催されたコーラスマスタークラス〜『近現代の合唱音楽』で、ヴォーカルアンサンブル《EST》は、モデル合唱団の重責を担いました。

 「鈴木輝昭先生に講師依頼を。そして《EST》にモデル合唱団を」。この光栄な依頼を、メンバー達が前向きに受け止めてくれたことは言うまでもありません。これまでも鈴木作品は意欲的に取り組んできましたし、その度に、練習に鈴木先生をお招きし、いろんな勉強をさせていただきました。先生への感謝も込めて作品紹介に積極的に関わり、《EST》自身もさらに成長させていただこうということで、さっそく譜読みを始めたのが12月半ばでした。

 何度かの鈴木先生との打ち合わせで担当曲となったのは、“詞華抄〜無伴奏混声合唱のための”でした。

 『詞華抄』は2曲組ですが、そのUは9年前に取り組み、宝塚国際室内合唱コンクールや全日本合唱コンクール、そしてドイツの『第7回マルクトオーバードルフ国際室内合唱コンペティション』にも取り上げた作品です。そのTは今回初めて譜読みをしましたが、大変美しく神秘的な斬新な響き。難しかったですが、たちまち皆がこのサウンドの虜になっていきました。「Uに勝るとも劣らない素敵な作品!」という声も・・・。

 そうこうするうちに鈴木先生から、「Ave Mariaも演奏して欲しい」との依頼が。本番3週間前でしたが思い切って受けました。女声合唱でしたので、アコール《EST》(女声アンサンブル)が担当しました。グレゴリア聖歌を大切にされながらも鈴木先生の音の世界が自然に広がっていく魅力溢れる作品でした。

 そんなこんなで、練習には熱が入りました。責任ある仕事。「鈴木作品の魅力を知った私達が、いい演奏をしてその魅力を伝えなければ・・・!」という使命感もありました。きめ細かく音を鳴らしていくと、作品に光が当たるように輝いてきます。体験したことのない響きに包まれては、次の瞬間、ふっと逃げられたり・・・・。追いかけっこするように作品に近づいたり遠ざかってしまったりしながらの日々でした。しかし、だんだん全体像が見えてきたところに、鈴木先生がレッスンにお見えになり(本番1週間前でした)、パッと先が見えたのでした。

 鈴木先生の作品を練習する際は、必ずご本人にお越し頂き、アドバイスを頂く。このことを過去3作品(“リリケ・アモローゼ”、“情燐戯画”“詞華抄”)でも行ってきました。そのことで難解という壁がポーンと取れちゃうのです。今回も本当に有意義でした。

 さて、当日。朝の6時台に三重県を出発し、車に乗り合わせて宝塚に9時半過ぎに到着。遅刻もなく10時からのリハーサルも順調に進みました。ベガホールに立ち現れる鈴木先生の音像。空気を伝って天井や壁にすーっと溶け込んで行くような感覚。幸せなひと時でした。

 講習会は、日下部先生の進行の元、前半は、鈴木先生がご自分の作曲技法や作曲家としての信念などを音源を元にお話されました。最後に『AveMaria』の演奏。指揮はメンバーの山本氏(協会の新人です!)。それを受けて鈴木先生が解説されながら自ら指揮も。歌う側の表情がみるみる変わり、私は作品が輝きだすのを客席で見守っていました。鈴木先生の手の中にある音楽が歌い手達に乗り移ったかのような何か不思議な感覚を味わいました。

 後半は、いきなり『詞華抄』の全曲演奏から。《EST》のみんなは、出だしはやや固い雰囲気がありましたが、Tの中間部辺りからは堂々と表現してくれました。ベガホールの響きに合った作品、倍音の連なりが天井高く立ち上っていくような感覚でした。 

 鈴木先生のこの作品に対する講習は、残された時間が少なかったこともあり、部分的で、主に、表現を重視されたものでした。本当は、音の構造を分析するようなお話もされたかったのだと思います。最後に、私にもマイクを向けていただきました。私は「一つ一つの縦のハーモニーを丹念に鳴らしてそれを横に繋いでいくことで、今までにないハーモニーやフレージングの魅力的な発見があり、音に対する感覚の次元がグッと上がります。ぜひレパートリーに。そして作品の確実な理解のために、鈴木先生をぜひレッスンにお呼びしましょう。」と、話しました。

 2時間50分! 今までで一番長時間の充実した講習会でした。《EST》にとって素晴らしい体験でしたが、鈴木先生にも喜んで頂きました。「私の作品を《EST》でレコーディングしたい。」とも。

 モデル合唱団の責任は大きいですよね。悪くすると、作曲家が意気込んでいる講習会を壊してしまうかも知れないからです。鈴木先生の作品演奏では特にその可能性が大きいと思い、一生懸命練習しました。その結果、鈴木先生の満面の笑顔に出会えたのですから、こんな嬉しい事はありません。晴れ晴れした気持ちで帰って来ました。

 指揮者協会の皆様や、参加された全ての方々にお礼を申し上げます。





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2009.5.6

Tokyo Cantat2009『合唱曲百花繚乱〜放送局が咲かせた合唱の花花』に出演


 

 2009年5月3日、ヴォーカルアンサンブル《EST》は、TOKYO CANTAT 2009合唱曲百花繚乱〜放送局が咲かせた合唱の花花に出演しました。(すみだトリフォニーホール)

「嫁ぐ娘に」

 今回は、三善晃作曲の『嫁ぐ娘に』という指定でした。何でも、推薦の理由が、私が学生時代に指揮した曲だからとか・・・(笑)。もうウン十年前ですが、三重大学合唱団が全国大会で演奏したのを覚えていて下さった方が見えることが嬉しかったです。

 フランス行きの直前でもあり、フランスの演奏曲にも、「嫁ぐ娘に」より、“5.かどで”を入れ、この日の演奏がそのまま、フランスへの勢いに繋がるようにしました。

 さて、この曲、昭和37年のものですが、何と新しいことか。三善晃氏の若き時代の名曲ですね。団員の中には、作詞者の高田敏子さんのファンもいて、みんなで勉強し、味わいながら、想いを深く入れて練習は進みました。私自身が大切にした事は、やはり世界のスタンダード。つまり、感情や勢いが優先されそうな母国語の作品を、音律やバランスや発声など、西洋でもきちんと評価される演奏を目指しました。そういった方向性を持つことで、三善作品は光ります。美しいハーモニーと流れるような曲線の魅了され、幸せな気持ちで、本番を迎えました。

 学生時代の三重大学の演奏を知っているある身内からは、「元気が足りない」などと言われましたが、あの時代の勢いだけのハモっていない演奏(実はカセットテープの録音を聴き、仰け反ったのでした)とは違う趣の、すっきりした演奏だったと思っています。

その後の行動

 《EST》のメンバーの多くは、日帰り、または、夜行バス。今年はフランスを控え、みんな超節約行動です。本当はカンタート全体を味わって欲しいのですが・・・。それでも、トリフォニーホールの素晴らしさに感激し、懐かしい友だちと再会し・・・・と、それぞれに楽しんでいたと思います。コンサートも第1部はたくさんのメンバーが残って聴いていったようです。

 私は、この日は、鈴木輝昭先生とジョバンニの木村さんとの深夜までの打ち合わせ。CD『鈴木輝昭作品集』を何年か越しで制作していこうという嬉しい企画です。また、翌朝は、埼玉のある中学校への合唱指導、すごい熱気。ヴォイストレーナーの坂本先生とも仲良くさせていただきました。彼女は、6年前のバルセロナでお会いしています。今度、発声の本を執筆されましたね。彼女の指導も、中学生達も非常に明るく、私も負けずと指導しました。そして、Tokyo Cantat公開リハーサルの聴講、Tokyo Cantatのクロージングコンサート。音楽のこと、生き様のこと、未来のこと・・・・・いっぱい感じ、いっぱい考えさせられました。
また新たに歩み出したいと思います。



P.S.今回も遠くからたくさんのお客様に来て頂きました。ありがたいことです。お礼申し上げます。






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