2003.10.3

シードの演奏〜第56回中部合唱コンクール


 Vocal Ensemble《EST》は、2003年9月28日、第56回中部合唱コンクールに出演しました。昨年度、全国コンクールで金賞・2位を受賞したため、今年は、シード団体として、審査されない演奏です。

 スペインで何度も演奏した、シュッツの“Quoniam ad te clamabo”は、より輪郭をはっきりさせる練習をしました。また、自由曲のアメリカの作品2曲は、コンクールで初めて演奏です。県コンクールでは振りを付けずに歌った“O know to end”を、中部コンクールでは演劇空間風に動いてみました。作詞家がシェークスピアと同じ時代の劇作家ですので、動きをつけることは意義深いと考えたのです。

 心配だったのは、シードという立場に甘えてしまって、誠意を尽くした最高の演奏ができないのではないかということでした。実際、前日練習まで、どこか緊張感の足りない、純粋さの足りない練習が続いていたような気がします。週に1回の練習です。スペインで毎日当たり前のように歌が生活にしみ込んでいたのとは訳が違うのは当たり前なのですが、歯がゆい気持ちは隠せなかったです。

 奮起したのは、当日でした。金沢市での朝の練習を1時間10分も繰り上げて、8時50分から自主的に始めてくれたのです。この“自主”がこの日の本番までのテンションとなりました。見違えるようなすばらしい音を練習会場に満たしてくれたのです。中心となって引っ張っていかれたのは、やはり加藤さんでしたが、全員の熱いモチベーションが成功に導いていきました。途中で入る延べ8人のソロの部分も、技術的に難しく、振りも入るのですが、決まっていきました。質の濃い時間を過ごし、本番会場へ。

 金沢観光会館は、とにかく広く、響きの悪い会場です(昭和37年建築)。小編成の合唱団には辛い会場。この会場を響きで満たすことが出来るだろうか・・・。本番直前、じっと覚悟を決めながらたたずむメンバーの顔は、真剣そのものでした。

 そして本番。難所が次々に決まっていきました。私の指揮も、拍子を取る要素を極力削った、音楽そのものの表現に徹した、充実したものでした。演奏者を信頼できたからでしょう。

 賞も何もない、ただ演奏するだけのコンクールでしたが、いい音楽が出来て幸せでした。「シード団体だから甘えている」と言われることだけは避けたかったのですが、これだけの本番が踏め、ホッと胸を撫で下ろしています。

 表彰式を待たずに帰ったのですが、最後の講評を聞いてきた団員から、後日、講評の様子を下記のようにメールで送ってくれました。

 堀先生(講評をされた審査員)は、「山高もESTも独特のフォーメーション(指揮者を中心に台を広く使って丸く並ぶオーダー)なのですぐわかる。」というようなことを言っていました。
ESTの名前を出して演奏をとてもほめていました。
「シード団体にはどうしても辛口の批評になりがちだが、ESTの演奏はシードにふさわしい素晴らしい演奏だった。シード団体の演奏が素晴らしいとコンクールが引き締まる。特に自由曲はブロックを積み重ねたような緻密な音の構築美で、本当にいい音楽を聴かせてもらった。」
というような話をしていました。

 
また、審査員の3人の先生方と後日電話でお話することが出来ました。

 清水先生は、
「動きを付けたことはすごくよかったと思う。動きによって演奏が生きたのではないか。手話コーラスというのがあるが、あれも、結局歌がよくなるんです。夏の講習会で体験しました。」
とおっしゃられていました。

 堀先生は、
「《EST》の山高も、言うことなし。このままの方向でいけばいい。《EST》は全国でもかなりのところへ行くのではないかなあ。高校で審査が割れたのは仕方がないこと・・・。」
とお褒めいただきました。

 高島みどり先生は、
「あたしは、帰りの飛行機でお酒飲んじゃうと、すっかり忘れるのよ。どこが何歌ったかも覚えてないのよね。先に言ってくれれば良かったのにー」
後は笑ってばかりの先生でした。

 スペインで培った底力が、この日1日の活力を呼び覚ましたのかもしれません。終ってみればいいステージでした。でも、もっと、週に一度の練習を充実したいもの。本当の底力って何だろう。それはやはり普段の姿でしょう。新しい感動で涙するような場面を毎回積み上げたいですね。

 いよいよ、第11回コンサートが近づいています。11月8日が、たくさんの聴衆の方々と音楽する喜びを分かち合えますよう、毎週の練習に魂を入れて生きたいと思います。《EST》のみんな!頑張ろうぜ!!




向井正雄のホームのトップへ


2003.10.22

バルセロナでの想い出のまとめを『ハーモニー』に載せていただいたレポートで

 合唱季刊誌『ハーモニー126号』(2003年秋号)に、Vocal Ensemble《EST》のバルセロナでの11日間のレポートが掲載されました。バルセロナでの想い出のまとめとして、ここに、コピーします。なお、私の文章と共に、3枚の画像も、掲載していただきました。

世界の合唱人と共に!
                   〜バルセロナでの11日間 

Vocal Ensemble《EST》音楽監督   向井正雄

 Vocal Ensemble《EST》は、7月の11日間、スペインはバルセロナでの、『第15回ヨーロッパカンタート』参加と、各種コンサートを成功裡に終えることができました。推薦して下さった洲脇先生を始め、多くの方々に感謝の意を申し上げたいと思います。
 今回の旅で一番嬉しかったのは、《EST》の音楽が国際的な聴衆の下で大変喜んでいただけたことです。また、ヨーロッパの合唱事情を肌で感じられ、音楽がどんな国の人間をも繋ぐという、人間としての共通の見地に立てたことです。

 

5回の本番

 

 1回目は、ヨーロッパカンタートのオープニングセレモニーです。推薦を受け、デンマークとエストニアの合唱団と共に、演奏させていただきました。「さくら」(武満)は、1500人程の聴衆のスタンディングオーベーションを誘う、とても嬉しい体験でした。メンバー達が勢いづいた記念すべき体験。

 2回目は、『優秀団体による・・・』と銘打った4団体でのジョイント形式の『スペシャルコンサート』。1000人ほどの大観衆の中、15分ほど演奏しました。ビクトリアのレクイエムを歌った後の反応に始まり、特に振り付けの入る曲には、指笛と歓声と足を踏み鳴らすものすごい反応(写真)。感動に涙するメンバーもたくさんいました。さまざまな立場のたくさんの方々から(ブスト先生からも)、期間中に賞賛の言葉の数々をいただきました。幸せー。

 3回目は、ある教会の許可を頂き、ミサで歌わせていただきました。聖堂独特の響きと神を信じる聴衆の中での我々の教会音楽。信者さんとの固い握手と抱擁に、やはり涙するメンバー達。

 4回目は、ドイツの団体とのジョイントコンサート。浴衣と法被で日本とアジアの作品を演奏しました(写真)。スペシャルコンサートでお褒めの言葉を下さったたくさんの方々が再び聴きに来られたりで、またまた感動でした。

 最後は、州政府からお招きを受けての初の海外単独コンサート。私のスペイン語での挨拶や、プレゼント交換なども含め、1時間半ほどの夢のような時間でした。会場全員でのスタンディングオーベーションに、コンサートが終わってからも感動で泣き続けるメンバー。本当に一生の宝物となりました。

 

ヨーロッパカンタートのアトリエ

 

さて、4000人が集いあったヨーロッパ最大の合唱イベントですが、最大の特徴は、30近くの教室(アトリエ)に別れ、有名な指揮者の下、数日間練習し、その成果をコンサートで発表するという企画。《EST》は、「北欧音楽」のアトリエで、オーストリアのVoice-Bacherの皆さんや、ドイツ、フランス、ベルギー、スイス、スペイン、イスラエル、ウクライナから参加の方々と、一つの大きな合唱団を組み、スウェーデンのJan Yngwe氏のご指導を受けました。映画俳優のような顔立ちにみんなキャーキャー。彼は、オーケストラの指揮者でもあり、しっかりとした指揮法と丁寧なアプローチ、美声・美顔のとても素敵な指揮者でした。

私は、指揮者用アトリエに参加。さまざまなアトリエを見学して意見交換するというものでした。英語で苦労しましたが、世界の若いプロの指揮者や作曲家が参加する中、大変いい刺激を受け、仲良くさせていただけたことが何より良かったです。

 

日本の地で

 

 フリーの日を作って観光もしました。グエル公園で歌うと、あっという間にお客さんでいっぱいに。置いておいた帽子が小銭でいっぱいになりました。楽しかった思い出の一つです。

合唱を当たり前の日常として、歌う方も聴く方も楽しんでいるヨーロッパの方々。日本もそうなればいいなあ、そうなるにはどうしたらいいかなあ・・・など、これからの活動に想いを馳せるメンバー達。きっと11月のコンサートにその想いが表れることでしょう。ぜひ、コンサートにお越しいただければ幸せです。また、旅のハプニングや、ここに書ききれなかったお話、写真集等は、《EST》や私のHP上でご覧下さい。







向井正雄のホームのトップへ


2003.10.22

《EST》スコラーズが招待演奏〜大山田村小中音楽交流会


 《EST》スコラーズは、ヴォーカルアンサンブル《EST》の核となる11人のグループです。今日は、その《EST》スコラーズで、1時間余り、演奏してきました。

自然に囲まれた大山田村で

 三重県阿山郡大山田村。山に囲まれ、緑豊かないいところです。どちらかと言うと関西に近いですね。《EST》スコラーズのメンバーは、(遠くは愛知県瀬戸市から)平日にも関わらず、この地に駆けつけました。今日は、初の《EST》スコラーズ単独でのコンサートです。

 とは言え、三重大学工学部在学中の原田氏だけは大学の実験で参加できず、変わりに、新人渡辺氏が加わります。その渡辺氏、辺りを見渡して、「卒業した都留文科大学に似てる!」。

 お招きを受けた演奏会場は、農業環境改善センター! 会場の名前から、「響き大丈夫かなあ」とやや心配でしたが、リハをしてみて、一安心。天井のつくりに工夫が見られ、多目的でありながら、割りに良く響くホールでした。

 私は、HPの『ひとこと日記』にも書きましたが、今回の演奏会を非常に楽しみにしていました。群馬交響楽団の創立期のような精神性で子供達に接してみようと思っていたからです。未来に繋がるような楽しい音楽体験をして欲しい! 気心しれた《EST》スコラーズの面々も、同じ気持ちです。生き生きと、いざ、ステージへ!!

本番の実況中継
 
 小5から中3まで、総勢300人くらいでしょうか。学年合唱や吹奏楽の演奏を終えた生徒さんたち、担当の先生の紹介と共に、私達の入場を拍手で迎えてくれました。

 まず、いきなりいっしょに(木下)を演奏しました。

 核となるメンバーだけあって、私の指揮も、歌に合わせて行けました。会場一杯にメッセージを届けようと、とてもいい表情で、美しい演奏となりました。“11人での演奏は初めて”という曲が今回はたくさん並びましたが、どの曲も、お互いの呼吸を感じながら、カンニングブレスなどもうまく行き、緻密な演奏ができました。

 「こんにちはー!」の私の挨拶に、「こんにちは」と答えてくれたのは小学生達。掴みOK! 《EST》の命名の由来や、合唱のルーツである教会音楽のお話、スペインの教会のすばらしさなどを語って、 
Ave Maria(Bust)、Quoniam ad te clamabo(Schutz)の2曲を演奏。

 Ave Mariaのさびの部分の響き、Quoniamのフレーズのバランスなど、こだわりが実現できました。信頼信頼!

 「みなさんも先ほど学年合唱などをされていましたが、合唱の大元はこういった教会音楽だったんですよ。」と説明。会場は少しずつ和んできました。

 「さて、今度は、どろぼう!どろぼう!とお前を呼ぶ(Alfven)。というスウェーデンの曲です。泥棒といっても、ガールフレンドをとっちゃったんですね。“でも彼女はきっと戻ってくる!”と結びます。本当は、輪になって踊る歌なんですよ。」というと、後ろに座っている女子中学生達が目を輝かせてくれました。

 曲は、スウェーデン語の早口言葉。スウェーデン語って発音が一番難しいのです。暗譜も大変ですが、リズムを主体にユーモラスに演奏できました。拍手も大きくなりました。

 続いて、ピアノソロのコーナー。版画Vより「雨の庭」(Debussy)

 「ピアニストでヴォイストレーナーでもある加藤あかねさんです。」と言って、彼女にマイクを向けると、「いろいろな雨の風景を、そして最後に晴れ渡る空を思い描いて聴いてください。場所はフランスです。」と。

 弾き始めた瞬間、会場は「うわぁー」とため息交じりの歓声。徹底したプレストのリズムと印象派の色彩に、生徒達は新鮮な音空に包まれたようでした。加藤さんの最後まで集中力の切れない弾きぶり。成長した彼女のピアニストとしての姿が見られたのは嬉しかったです。

 次に、バリトンソロで、セレナータ(Tosti)
 

 「続いて、ひときわ大きな男声の登場でーす。」と、常住氏にマイクを。彼は、自分がこの村の近くに住んでいたことを話してから、「この歌は恋の歌です。熱い僕の想いを皆さんに伝えます。」と言って、歌い始めました。

 彼は、合唱ではローベースを担当していますが、高いF音から始まるこの歌を身振り手振りで繊細に歌い上げていました。体は大きく、心は細やか。そんな彼自身が、音楽に投影されていました。彼は柔らかなテノールだ!

 「彼の恋のメッセージ届きましたぁ?」と言うと、女子中学生の何人かが「はぁい」と手を上げてくれました。そして男の子までもが。私が受けてしまいました。その間に、再び《EST》スコラーズがスタンバイです。「常住君は、実は大恋愛をしてただ今新婚です。しかも、お相手は、この中にいまーす。誰でしょう?」というと、もう会場はワイワイ。完全に私達とのコミュニケーションを楽しんでくれています。

 「《EST》のメンバーは普段何をしていると思いますか?ちょっと聞いてみましょう。」と一人一人の自己紹介のコーナー。先ほどの常さんが「副業はお坊さんです。頭は禿げてはいないですが。」と言っちゃったので、みんな大笑い。視線は隣の土井氏に向かってです(これ、わからない人はここを押して)。以下、メンバーの自己紹介。会場が乗りに乗っているので、メンバー達も乗っちゃって、良くしゃべってくれましたね。

 「仕事も住んでるところも年もバラバラなのに、音楽って不思議ですね。心を一つにしちゃうんです。さて、みんな動物に変身です。動物達のフーガ(Banchieriです。」

 この演奏が一番受けました。それぞれのパートが、動物の鳴き声で作曲されているマドリガル。ベースにだけ歌詞がつきますが、ベースは何故か酔っ払いです。みんななりきってステージ中を動き回って歌いました。しかも聴衆から目を離さずに。これには、演奏中に大笑いをしてくれました。最後は間髪いれずに大変な拍手です。

 「えー、左から、カッコー、ふくろう、ねこ、いぬ、そして酔っ払いでした!」というと、また爆笑でした。

 「日本の歌です。皆さんのお父さんお母さん、そしておじいさんおばあさんの世代が大切に歌い継いできた美しい歌の数々。みなさんも古き良き日本の歌を歌い継いで欲しいです。」と言って、みかんの花咲く丘、村の鍛冶屋、赤とんぼ(信長)を続けて演奏しました。大きな拍手、そして振りには笑い。この一体感がたまらないですね。

 「あっという間に最後の曲です。別れの歌(信長)です。」

 台堂さんのオブリガードのソロが会場に響き渡り、最後を締めくくりました。大きな拍手に、「アンコールを」と言うと、言い終わらないうちに拍手が来ました。

 「世界のどこかで戦争、飢え。決して平和ではない世の中。ふと空には鴎が飛んでいます。その鴎の自由に生きる姿を見て、人間もあのようにありたいという願いを込めて、この曲が生まれました。皆さんが大人になった次の時代が平和な時代になりますよう、精一杯歌います。鴎(木下)です。」

 この曲は最後に持ってくるにふさわしい感動的な歌ですね。『ついに自由は彼らのものだ!』を繰り返し、最後は、フォルテで締めくくるこの歌。予想通り、惜しみなくたっぷりと歌いきってくれました。大きな拍手と共に、花束まで頂き、《EST》スコラーズの全プログラムが目出度く終了しました。

 最後は、全員合唱。翼をくださいを、ステージから降り、起立した生徒さんたちの中に入って歌いました。元気良く歌ってくれました。「みなさんの歌声をお土産にして帰ります。ありがとう。」と言って出て行こうとすると、皆の注目の中、常住夫妻が、仲良く肩を組んで皆に手を振っています。女の子達は、キャアキャア。お二人のサービス精神には脱帽しました。こうして、賑やかに会場を後にしたのでした。

笑顔でさよなら

 1時間ちょっとのコンサートでした。生徒さんたちの、始めはシーンと真面目に、途中からは反応のいい態度に、私達は大変満足でした。プログラムの組み方、進行の仕方、メッセージ性を前面に出した音楽作り、即興のエンターテイメント性など、考えていた以上にやれたことも嬉しかったです。
 
 《EST》スコラーズのメンバー達は、「楽しかったなあ」「毎日こんな生活やったらええのになあ」「1時間も少ない人数で歌ったことは自信になった」などと感想を言い合い、余韻に浸っていました。あっという間の1日。もう夕方の太陽。それぞれの日常に、この日の夕日は特別に刻まれたことでしょう。「さよなら。また日曜日に。」みんなすっきりとした笑顔で、それぞれの家路に向かいました。

 「この心地よい感覚をHPに書き留めておきたい!」と思い、私としては例外的に、その日のうちのアップとなりました。こういう体験がまた、一人一人の音楽する意味を深め、覚悟を作ってくれます。《EST》の核となるメンバーのこの日の体験が、次回からの練習をまた新鮮に盛り上げてくれる事でしょう。楽しみ!







向井正雄のホームのトップへ


2003.11.4

“バルセロナからの贈り物”〜第11回コンサートの聴き所・見所


 いよいよ、今週の土曜日は、第11回コンサートです。《EST》の1年間の総決算としてのステージ、ぜひ、たくさんの方々にお越しいただきたいと願っています。

 このコンサートの聴き所(見所)を掲げてみたいと思います。

 まずは、《EST》のサウンドです。透明感のある上に抜ける響きと、倍音による純度の高いハーモニー。《EST》が目指すこの方向は、今回、より理想に近づくことが出来たと思っています。特に第1ステージの『Together in the church of Barcelona』では、大ホールが、教会の聖堂のように感じていただけるのではないかと思います。

 さらに、今回心がけたのは、“母音を揃える”ことです。そうすることによって、日本語の作品では、言葉がよくわかる美しいサウンドを目指しました。また、外国語の作品でも、語感から来る音楽的なイメージをより追求することが出来ました。

 このように、サウンドと発音についてのアプローチは、今までで一番満足の行く出来になっています。

 次に、様式感を含む、曲、ステージのプログラミングです。ルネサンスの作曲家ヴィクトリアの宗教作品では、純正律の確固たる響きの中に、スペインの当時の情熱的な祈りを秘めました。また、同じスペインであっても、ブストの宗教作品では、ロマン派と印象派の響きに飾られたグレゴリア聖歌という観点から、現代人に身近な祈りを表しました。また、北欧の作品は、美しい自然の中から生まれた作品群を、感情豊かなロマン派(およびその派生)の香りを意識して、真摯に歌い上げます。アジアの楽しい作品群は、ステージいっぱいに振りを付けて歌います。最後のステージ、アメリカの20世紀の作品群は、その手法の目指す世界をたっぷりと聴いていただけることでしょう。

 このように、時代、地域の違いを意識し、4つのステージタイトルでまとめ、それぞれのステージを特徴付けたのです。

 今回は、『バルセロナからの贈り物』というテーマで、私達が11日間の“バルセロナ音楽の旅”で得たものをさまざまな面からお伝えすることになります。ステージに設置された大きなスクリーンには、バルセロナでの画像が映し出され、お話を交えて楽しんでいただけることでしょう。また、ロビーでは、数百枚のスナップ写真による『バルセロナ写真展』が催されます。開演前や、インターミッション、終演後のひと時など、どうぞ、ご覧下さい。

 昨日は、最後の練習でした。6時間に及ぶ全体練習をみんな体当たりで楽しく終えることができました。この1年で一番燃えたのではないでしょうか。この日、何とどのパートも2時間前からパート練習を自主的にしたのです! 計8時間!! そして、最後まで集中力と笑顔の耐えないエネルギッシュな練習でした。みんな凄い! 私も汗びっしょり。あくまでも音楽することが大好きなメンバー達です。忙しい生活をやりくりしながら時間を生み出し、集いあい、息を合わせ、出てくるものを昇華させ、芸術の高みへと昇りあう時間(実際、何時間も掛かって駆けつけるメンバーも沢山いるのですから)。何物にも代えがたい時間をたくさん共有してきた仲間たちです。最高の音楽仲間だとしみじみ思います。きっと、今頃みんなそれぞれの生活の中で同じような気持ちでいることでしょう。

 8日18時30分。たくさんの願いを込めて、私達はみなさんの前に立ちます。どうか、一回り大きくなった私達の音楽を楽しんでいただければ幸いです。

P.S. 待望のCDが、発売されます。スペインのスペシャルコンサートのライブと、第11回コンサートのライブを80分にまとめ、ジョバンニから、1月に発売されます。そう、今回のコンサートは、その録音も兼ねているのです。そう、燃えない訳がないのです! また、当日は、特別価格にて先行予約ができます。予約された方には、一足早く12月にCDが届くことになる予定です。詳しくはホールで。







向井正雄のホームのトップへ


2003.11.13

第11回コンサートは感動的でした


 ヴォーカルアンサンブル《EST》の第11回コンサート〜“バルセロナからの贈り物” が、終了しました。関係の方々、本当にありがとうございました。

当日までに燃えた!

 今回は、コンサート当日までに、わくわくするいろんなことがありました。九州や関東・北陸・関西などの遠方からお客様がたくさん来てくださるという情報、CD会社と契約が取れCD製作のお話が実現したことなどです。さらに、三重県文化会館は、11月22〜23日の全日本合唱コンクール全国大会の会場。全国大会出場の私達が、念入りに響きを確認し、立つ位置を決めることに十分時間を掛け、もっともいい位置を探すことに情熱を賭けたことは言うまでもありません。

 今回のテーマにありますように、夏のバルセロナでの音楽体験が、このコンサートの軸となりました。会場のロビーで『バルセロナ・スナップ写真展』を企画したのは、高校生・大学生を中心とする若いメンバー。この製作に、本番直前の日々を午前様まで頑張ってくれたとか。大変なエネルギーです。また、私の進行(お話)に合わせて、画像をプロジェクターを使ってステージ横に大きく映し出す企画も。そして、CD先行予約の企画・・・・。コンサートに向かうたくさんのエネルギーがギュッと集まり、当日を迎えたのです。

 全員がこの日をわくわくする気持ちで待ち望むことが出来たのは、やはり、『お客様に喜んでいただける!』という自負に満ちていたからでしょう。この1年間の《EST》の活動は、本当に活発でした。しかも、みんながポジティブな状態で楽しんでくれました。まるで“家族”のような暖かさと団結で。福島県や東京都、そしてスペインなどでの一つ一つの演奏に対するお客様の反応も、勿体無いようなうれしいものでした。それらの集大成として、私達が1年間、評価された作品を中心に披露するわけですから、それはそれは待ち遠しかったことと思います。

 しかし、音楽は瞬間瞬間のもの。どんなハプニングが起こるかわかりません。用意周到な練習が十分条件になることは決してありませんから、期待されればされるほど、プレッシャーが大きくなることも、正直、事実です。《EST》の中心的なメンバー達の心中は痛いほどに伝わって来ました。「失敗のないように。事故のないように。みんな健康で本番を迎えられるように。」そんな切実な祈りが痛いほどに・・・。

本番と同じテンションでのリハーサル

 前日の夜のリハーサルは、ロビーコール4曲をロビーのどの場所で歌うかの練習、そして、アンコールの最後の曲である『別れの歌』(Arr.信長)を客席を歩きながら歌う練習、そして、ステージの立つ位置と響きの関係をさまざまなバリエーションで確認していく練習でした。面白いものです。ロビーや客席やステージのどこで歌うかによっていろいろな響きが出来るのです。何度も試し、作品の持ち味が出る位置、お客様の視覚にも満足してもらえる位置を決めることが出来ました。

 したがって、当日は迷いなく、曲の中身を練習できることになりました。夜のコンサートなのに、ほとんど全員が朝から集まってくれたようです。こんなことも初めて。会場の空間に浸り、自らを律していく時間。みんなそうやってシンガーとしての覚悟を作っていったのでしょう。

 12時半、全員リハーサル開始。開始と同時に私はみんなに訴えました。「リハーサルだから8割くらいで行こう等と思わないで欲しい。ホールがどう鳴るかも含め、本番と同じように本気で歌って欲しい。そこから生まれるものが、本番できっと実を結びますから。」

 これは、賭けでもありました。リハを手加減して本番に声を取っておくようなことはしたくなかったのです。音楽する魂がどんなときも燃え続けて欲しい、疲れることを考えずに一瞬一瞬を充実させて欲しい、と願ったのです。それに、目指す発声は声帯が疲れないはず。体力は本番までに回復するはずだと。 

 かくして、リハーサルは、本番と同じテンションで進んでいきました。感動的でしたね。このリハが本番を支えるぞ!と思いながら、あっという間に4時半を過ぎていました。

 ジョバンニの方が、マイクを4本立ててスタンバイOK! 客席を歩きながら歌う『別れの歌』は、ステージの上で予めこの時に録音しました。上々の出来でした。

本番

 「開演の1時間も前から、もうお客さんが並び始めてたよ。」

 私が、開場前にロビーへ行ったときに係りの方が教えてくれました。ビックリでした。しかも、このときまだ20分前だというのにすごい数のお客さんが並んでいます。「開場時間を早めて、少しでも早く入ってもらってー」とお願いしました。

 終演後に発表された半券の数は819枚!! 招待状1枚で2人入場できること等を考えると、もう少し多く、お越し下さったのでしょう。いずれにせよ、過去最高の入りでした。私達は、オープニングからたくさんの聴衆に恵まれて幸せな気持ちで演奏を始められたのでした。

 オープニングは、『いっしょに』(木下)。男女のペアを作り、ステージにばらばらと並びます。座るカップルも。パートが混ざって歌います。日本語の作品で始まるコンサートはこれが初めてでした。しかも、上に抜けるサウンド作りに加え、日本語を美しく発音する練習の成果も出て、会場は大きな拍手です。この1曲で今の《EST》のサウンドをたっぷり感じていただけたと思います。

 第1ステージは、スペインの宗教曲。ビクトリアのモテットを《EST》スコラーズで演奏し、続いて6声のレクイエム、ブストのアヴェマリアと続けました。安定したサウンドと惜しみなく溢れてくるメンバー達の心・心・心。感動的なステージでした。

 続いて、私のお話と画像。

 本日は、ヴォーカルアンサンブル《EST》第11回コンサートRegalo de Barcerona『バルセロナからの贈り物』に、ようこそお越しいただきありがとうございます。
 第1ステージの、スペインの教会音楽、いかがお聴きいただけましたでしょうか。
 さて、《EST》は、7月に、スペインはバルセロナでの、11日間に渡る音楽旅行をして参りました。
 画像をご覧頂いてますように、3年ごとに行われるイベント、『ヨーロッパカンタート』に参加したのです。
 『ヨーロッパカンタート』には、指揮者や作曲家・そして歌い手等、4000人が集いあい、音楽を通じ、心から仲良くなれたすばらしい日々でした。
 《EST》のステージも5回持つことが出来ました。
 これは、ウェルカムコンサートで歌う《EST》です。この日は、デンマーク、エストニアの合唱団と《EST》、3つの団が演奏したのでした。この時は、1500人以上の聴衆が、立って歓声を上げていただきました。
 これは、ある教会に頼んで、教会ミサで演奏させていただいたときのものです。神を信じる聴衆の中での演奏、信者さんとの硬い握手や抱擁に、メンバー達は涙したものです。教会で教会音楽を演奏すると、とても感動しますね。聖堂の響きって素晴らしいです。
 これは、『スペシャルコンサート』です。やはり、4つの国の団体でのジョイントコンサートでした。特に踊りを入れた演奏には、画像でもお分かりいただけると思いますが、1000人の観衆が立ち上がり、指笛・歓声・足をドンドンドンと踏み鳴らしたりのすごい拍手でした。やはり、みんな感動して泣いてしまいましたね。
 翌日から、メンバー達はたくさんの方々から声を掛けられました。恐れ多くも、スペインの大作曲家、ハミエル・ブスト先生からもです。
 こちらは、ドイツの団体とのアフタヌーンコンサート。日本と南アジアの作品を浴衣姿で演奏しました。このころは、もう、バルセロナの地にも慣れ、リラックスできました。
 最後は、州政府からのお招きを受け、単独のコンサートです。海外での単独コンサートは、このときが初めてでした。プレゼント交換や、私のスペイン語での挨拶に笑っていただいたりで大変和やかなムードでさせていただきました。花束もスペイン風ですね。
 さて、ヨーロッパカンタートの最大の特徴は、30近くのアトリエと呼ばれる教室に分かれ、有名な指揮者の下、数日間練習し、その成果をコンサートで発表するという企画です。《EST》は、「北欧音楽」のアトリエで、オーストリア、ドイツ、フランス、ベルギー、スイス、スペイン、イスラエル、ウクライナから参加の方々と、一つの大きな合唱団を組み、スウェーデンのJan Yngwe氏のご指導を受けました。彼は、オーケストラの指揮者でもあり、しっかりとした指揮法と丁寧なアプローチ、美声・美顔のとても素敵な指揮者でした。ソロには、我らのヴォイストレーナー加藤あかねさんが選ばれたことも、ESTにとってとても嬉しい思い出でした。
 では、まず、そのアトリエで勉強し、発表した北欧の作品の中から、6曲お聴きいただきましょう。そして、休憩を挟み、バルセロナで歌った日本と南アジアの作品を8曲お聴きいただきたいと思います。

 このようなお話の間に、メンバー達は再びステージに並びます。第2ステージの北欧作品集は、余り知られていない作曲家や、おそらく本邦初演であろうと思われる作品など、ちょっとした“知られざる名曲”シリーズでした。スウェーデン語、フィンランド語、デンマーク語、アイスランド語と、発音や暗譜に苦労しましたが、作品の魅力に惹かれ、しっかりと歌うことが出来ました。美しい作品ばかりで、満足していただけたのではないでしょうか。

 15分の休憩は、楽屋は大忙しでした。スペインと同じように、浴衣で演奏しようというのです。私は法被で登場です。

 日本の作品4曲は、豊かな響きに加え、日本語の母音を追及したことが功を奏し、とても美しく歌えました。『村の鍛冶屋』の《EST》スコラーズの演奏は、振りにますます磨きがかかり、賑やかな拍手。「みかんの花咲く丘」は、ドラマチックな後奏に間髪入れずの拍手がきました。コンサートにこういう作品は欠かせないですね。

 一転して、南アジアの作品は、派手な振り付けが受けました。「TOKYO CANTATの再演」を合言葉に、趣向を凝らしましたが、浴衣でよくやったと思います。TOKYO CANTATで感動してくださって、今回、千葉県から駆けつけて下さった方々がいたのです。ご期待に答えられたでしょうか。

 ここで、再び、私のお話。メンバー達は、またまた着替えに大忙しです。

 ありがとうございました。こうして、バルセロナで演奏した作品の数々を皆様にお届けできたこと、本当に幸せに思っております。
 さて、11日間もバルセロナに滞在していますと、いろんな楽しい想い出が出来ました。画像と共にお楽しみください。ただ今、会場付近の様々な風景が映し出されていますね。
 これは、食事の様子です。体育館のような広い会場で数千人が食事を取るのです。
 スケジュールの合間を縫って、闘牛を見に行ったメンバーもいましたね。
 フリーの日を無理やり作り、モンセラットに遊びに行きました。
 バルセロナ市内のグエル公園です。有名なガウディが作った公園ですね。
 ここで、何曲か歌ったんですね。すると、すぐに周りに人が集まってきて、置いておいた帽子に一杯小銭を入れてくれるんです。お世話になった教会に寄付してきました。楽しかった思い出の一つです。
 サグラダ・ファミリアですね。とてつもなく大きかったです。100年後に完成とか・・・。
 街の様子です。大道芸人が一杯で楽しかったです。
 海水浴もしました。ここに出てくる写真は、見ていただいても構わないものばかりですね。
 最後に、日本人女声合唱団との交流です。バルセロナに出張などで何年間かご家族で滞在しているんですね。それで、奥様方が合唱団を作っているのです。楽譜とお菓子のプレゼントです。
 さて、もう一度初めの画像に戻りますが、ここに写っているメンバーは私を含め25名です。ということは、行けなかったメンバーもいるわけです。仕事や、大学の試験など、参加するに当たっての障害がたくさんあったのです。大学教授ひとりひとりに当たって試験を伸ばしてもらったメンバーもいますし、『単位あげないよ』の一言で断念したメンバーもいます。上司に頭を下げて休暇をもらえた会社員もいれば、「とても休めるような状態でない」とあきらめたメンバーもいます。25人を多いと判断するか少ないと判断するか。どちらにせよ、この数字が今の日本社会の文化活動への理解度を表しているのでは、と思います。
 私達がバルセロナで見た、町全体が文化そのものであるような豊かさ、大らかさ、人間らしさ・・・  日本もこのように変わっていけばいいなあ、と思います。
 私達は、これからも、このような願いを込めて、音楽し続けようと思います。
 では、最後のステージです。ガラリと雰囲気を変え、20世紀アメリカの作品を3つお聴きください。
 1曲目は、映画音楽としても有名な、バーバー作曲の『弦楽のためのアダージョ』を8部合唱にアレンジした『神の子羊』。
 2曲目は、シェークスピアの劇空間を彷彿とさせる、ファイン作曲の『終わりは始まりであると知れ!』
 最後は、深い幻想美を漂わせる、ウィタカー作曲の『水の夜』です。
 芸術性高い3曲です。では、どうぞ!

 さて、第4ステージですが、バーバーのアニュスデイの出だしにちょっと声の疲れが出始めたように感じました。しかし、頂点のクライマックスは本当にエネルギッシュに、しかも、ハーモニーを良く決めてくれましたね。パウゼの瞬間の残響は本当に感動的でした。しかし、この作品の目指す世界の大きさに改めて圧倒されたような気持ちでした。この作品の精神に近づくには更なる精進が必要ですね。

 最後の2曲は、ほとんど今まで日本で演奏されたことのない作品でしたが、名曲だと思い、コンクールの自由曲にもしたのです。緩急のコントラストもあり、芸術性の面でもすばらしい作品で、演奏も充実していました。“Water night”が終ったあと、シーンとして余韻を保って指揮を終えた瞬間、「ブラボー!」の声。しかも一人ではありません。驚いて振り向くと、あちこちでスタンディング・オーベーション!!! ここは日本なのに!!

 メンバー達も嬉しかったでしょうね。「ブラボー!」「アンコール!」の声と、いつまでも小さくならない拍手にお答えして、アンコールに歌ったのは、シュッツのVerba mea&Quoniam ad te clamabo。そして、「別れの歌」でした。歌いながらステージを降り客席の後ろの方まで歩いていくパフォーマンスは大成功でした。サウンドが、遠のいていく感覚が耳に立体的に残ります。あたかも別れのシーンのように。ソロの美しいオブリガードが合唱と距離を置いて遠のいていきます。最後は、私だけステージに残り、振り向いて指揮を続けます。聴衆は、指揮を見、後ろに声を聴き、コンサートを終えたのでした。

 いや、まだ続きます。お客様がロビーに出た瞬間、階段の上から、ロビーコール。帰られるお客様を歌でお見送りしようという企画でしたが、結果的にロビー一杯の帰らないお客様。最後まで楽しい演奏と惜しみない拍手の渦が続きました。こうしてコンサートは終了しました。

『涙』〜感想をたくさんいただきました

 打ち上げが盛り上がったことは言うまでもありません。大阪府合唱連盟理事長であられる杉山氏が参加してくださいました。来年の宝塚でのジョイントコンサートの打ち合わせを兼ねて。この場をお借りして感謝の意を表したいと思います。また、期待の“CD先行予約”は、なんと52枚も!! 嬉しかったですね。この日の演奏を何度も聴きたいと思ってくださった方々がたくさんみえたことに感謝です。そのほか、アンケート用紙もまだ少ししか見ることが出来ていませんが、本当に有難い感想ばかりでした。

 また、《EST》のHPの掲示板や他のHP、私や団員のメールにも、たくさんの方々からのお言葉が届いています。

 紛れもなく、私の指揮する今までのコンサートの中で最高のクオリティーでした。勿論、反省すべきこと、改善すべきことはたくさんあり、それがこれからの音楽活動の源となっていきます。しかし、これだけのコンサートを達成できたことは、本当に嬉しいです。やはり、音楽することは素晴らしいですね。そして、みんなが音楽を糧にいい仲間になれた事も。

 そして、感想に多かったのが『涙』という言葉。《EST》の演奏は、涙を誘うというのです。何故だろう・・・。このことについては、よく考えてみたいですね。勿論、最高に嬉しい言葉なのですが、《EST》の演奏と“涙”との関係を・・・・・・。

 最後に、残しておきたい素晴らしいメッセージをここにコピーしておこうと思います。

 まずは、メンバーのT氏の親友であられる方のHPより。

11月8日(土)

 盟友T氏夫妻が所属するESTの演奏会を聴きに行く。全国でもトップクラスのアマチュア合唱団であるといっていいと思う。
 演奏はすばらしく、振り付け(っていっていいのかな)などの演出も工夫されていて、とても楽しませてくれるものだった。(T氏は演奏会直後のメールでハプニング続出の本番だったといっていたが、、。本番なんてそんなもの)
 やはり、ルネサンスものや、邦人ものでは抜群のうまさ。
 同じフレーズ、歌詞を1回目はmp、2回目はppで(正確には分からないけど、そういう強弱の指示だと思う)を演奏する曲があったのだけど、1回目のmpも十分に美しいのだけど、2回目のppの美しいこと。やはり音楽はいかにpやppを演奏・表現するかだと思う。
 演奏が十二分にできたうえで、演出にも力を注ぐ。これが正しい順番だと思う。演奏もろくにできないのに、中途半端な演出をして、演奏も演出も中途半端に終る。聴衆は拍手をしてくれるからそれで満足しているのかもしれないけど、それでいいの?そういうアマチュア団体の人たちに聴き、観てほしい演奏会だった。

 次に《EST》のHPの掲示板に届いたものの中から。

すばらしい演奏会でした  投稿者:まるじゅう 投稿日:2003/11/12(Wed) 22:09:21

11/8は、素晴らしい演奏会、ありがとうございました。
聴きながら、思わずホールの天井に視線を移すことが多かったですね。その理由は、もちろん、加齢による涙腺の緩みによるものでもありますが、単にハーモニーの域を越えて、何かもっと精神的なもの、崇高、且つ普遍的な何か(真善美?!)が、天上高く立ち昇ってゆく(うまく表現できませんが)、それをこの眼に捕らえられないかなと願ったためでもあります。また、ESTさんのハーモニーは、声帯からの音(もちろんそれに伴うあちこちの共鳴孔からの音も含め)の重なりだけでなく、いくつもの倍音がさらにハーモニーしている様に私には聴こえました。それも、グッとくる感覚に襲われる一因ではないかな?と思っています。いずれにしろ、涙あり、笑いあり、唖然として口をあんぐり等々、大いに楽しませていただきました。もちろん、CD予約しましたよ。
以下、焦点ボケを承知で、印象に残った点をいくつか。
「さくら」は、水墨画風、ひらひらと花びらが散る感覚。この作品は、私はもう少しダイナミックレンジが大きい色彩豊かな、あたかも桜が満開になってゆく様子を指向した演奏が好きですが、こういう解釈もあるんだと新発見。”散る桜、残る桜も散る桜”。「赤とんぼ」の3番の一節「...便りも絶え果てた。」の部分は、一抹の寂しさを感じさせる日本語のニュアンスが非常によくでており、瞬間ゾクッ。ヴィクトリアは、さすがルネサンス得意のESTさんならではの完成度の高さ。同じ作曲家による「聖週間の応唱集」や、タリスの「エレミアの哀歌」「英語アンセム集」、アレグリ「ミゼレーレ」などを、いつか、ESTさんの演奏で聴きたいなぁと思いました。バーバーの「アニュス・デイ」は、曲の途中から私の周辺でも隣席のつれあいを含めハンカチを目に当てる人が何人もみえました。期待通りの感動的な演奏でした。これを聴けただけでも、安城から来た甲斐があったというものです。なお、冒頭と終わり近くのTempoTのところですが、「ハニュス・ディ」に聞こえたのは私だけ?「ア」での入りは声が詰まりがちでタイミングもあわせが難しいので、「H」を入れてスムーズな導入としたのでしょうか?私の聞き違いだったらごめんなさい。また、ステージごとに言語が多彩で(北欧、東南アジア、ラテン、英語)、よく、ここまで暗譜し、しかも振り付けまでして、すごく練習されてこられたことが充分うかがえ、まことに頭が下がるばかりです。
では、同じ会場でのコンクール全国大会、頑張って下さい。さようなら。

素敵でした 投稿者:tomo 投稿日:2003/11/12(Wed) 18:39:03

<EST>のみなさま、
先日はコンサート、おつかれさまでした。
素晴らしい演奏をありがとうございました。

『いっしょに』が始まってすぐに、目がうるんでしまいました。
いっしょに、口ずさむように聴かせて頂きました。
とても、美しかったです。
何度も涙で目が潤んでしまったことは、とても嬉しいことでした。まだすこし病が完治していない私にとって、感動する、ということは、とても大切なことだからです…。

パンフレットに私たちの名前も掲載して頂いていて、
ありがとうございました。
舞台幕はライトアップされて、本当に光が射し込んでいるような効果がでていましたね。
幕も喜んでいるなぁと思いました(^-^*)

数日経った今でも、まだ、みなさんの歌声が耳に心に、残っていて、くり返し胸を切なくさせている私です(笑)。
「私も歌いたい・・・」という気持ちは、やっぱりいつまでも変わらないですね。
(研修団員になりたいです(笑)

どうぞこれからも、頑張ってください!

11/30から 投稿者:金田@三重大学 投稿日:2003/11/10(Mon) 14:41:45

10月の終わりに練習を見学させてもらった三重大学の金田です。8日は自分の誕生日でした。その今までの誕生日の中で、あの日というほど感激し鳥肌が立った日はありませんでした!心からすばらしい演奏をしてくださったESTの皆様に感謝しています。

話は変わりますが、その練習後に言っていたEST入団に関してお話したいと思います。30日から研修団員制度をとって、という形になりますが、練習に参加しようと思っています。
まだまだ初心者ですので迷惑をいっぱいかけてしまうと思いますが、一生懸命がんばりますのでよろしくお願いします。

すばらしかったです 投稿者:     投稿日:2003/11/09(Sun) 17:53:27

初めて演奏会にお邪魔しました
オープニングから感動の涙でした
エンディングでは前を向いていられないくらい素敵でした
心ある歌、魂のこもった演奏…ひょっとしたらある意味
世界一かもしれません
残念ながら、全国大会は聴きにいけませんが、
きっと良い結果が得られるのではないかと期待しています
これからも頑張ってくださいね


おつかれさまでした 投稿者:そのやん 投稿日:2003/11/09(Sun) 14:31:01  

終演後、バタバタしてて3〜4名の団員の方にしか御挨拶できませんで
申しわけなかったです。

仕事しながら聴かせていただきましたが、1ステが特によかったと感じ
ました。
すばらしい演奏をありがとうございました。
全国大会も楽しみにしていますo(^o^)o

ありがとうございました 投稿者:まり@富山大学合唱団 投稿日:2003/11/09(Sun) 00:12:37  

ESTの皆様、本当にお疲れ様でした。
そして、素晴らしい演奏をありがとうございました。
これで一週間くらい何も食べなくても生きていけそうです。
ステージ毎の感想などはアンケートに直接書かせていただいたのでここでは述べません。
とにかく、もう、やられちゃいました。
ロビー・コール後にD堂さんやM井先生とお話
することが出来たのも嬉しいです。
緊張してなんだかあわあわしてしまいましたが(汗)
これからも更にハイクオリティな演奏を
追求されることを期待させていただきます☆

また二週間後に同じ場所でお会いできること
を楽しみにしています♪
それでは、失礼いたします。


すばらしい演奏をありがとうございました 投稿者:しーちゃん 投稿日:2003/11/09(Sun) 00:07:29

お疲れ様でした。
すばらしい演奏をありがとうございました。
最後は泣きながら聴きました。
歌うって、心ですね、やっぱり。
響きがどうのとか、ハーモニーがどうのとか、そんな次元を越えた演奏でした。
本当にありがとうございました。

ハイ・クオリティーでした。 投稿者:代理ステマネ 投稿日:2003/11/08(Sat) 22:52:35

本日はとてもクオリティーの高い演奏会、お疲れさまでした。
午後からご一緒させていただきましたが、まぁみなさんよく歌いなさる。
そのエネルギーは凄まじいものがありました。本当に脱帽です。

で、本番進行のほうは若干の事故はありましたが、
まぁまぁ順調にいったようでホッとしています。
あれだけの演奏会でチョンボはできませんよねぇ。
現場を離れて久しい私には結構プレッシャーでした。

また、所用があり、後かたづけ途中に失礼させていただきましたこと、お詫び申し上げます。

次は間髪おかず、全国大会ですね。がんばってください。




ヴォーカルアンサンブル《EST》の第11回コンサートの詳細





向井正雄のホームのトップへ