政務調査費の透明さを欠く条例に反対

 

 

 

本議会に区議会議員の政務調査費の支給に関する条例案が提案されています。

 これは、区長からの区議会の会派に補助金として支給されていた「区政調査研究費」が法律の改正に

伴って条例制定されるものです。4月から一議員、16万円の政務調査費が支給されます。

 日本共産党はこの条例の制定に伴って政務調査費の使途を明確にし、かつ、第二給与的な使われ方を防止

するため、議長への収支報告書はすべて領収書等を添付することを義務づけるように求めてきました。

 ところが、自民、公明、民主の三会派は、「政務調査費」は使途が区政調査に資するものと限定されている

ので、それ以外の使い方はできないものだ、しかし、報告書が煩雑で事務も大変だから、議長に提出する

報告書は公選法の選挙報告書と同じように5万円以上の支出するものについてのみ領収書添付でいいと主張、

区議会幹事長会・議会運営委員会で日本共産党の反対を退け、強行的に条例案を可決しました。

 3月30日の本会議で政務調査費条例制定に反対しましたが、今後、収支報告書の改善を要求していきます。

以下、大島芳江議員の反対討論の全文です。

 私は、日本共産党足立区議団を代表し、ただいま議題となりました第58号議案、「足立区政務調査費

の交付に関する条例」に、反対の立場から討論を行います。

 足立区は、これまで区長が定めた「足立区議会各会派に対する区政調査研究費の交付に関する規則」に

基づいて、議会活動に伴う調査、研究のための区政調査研究費を補助金として各会派に交付してきました。

しかし、一人会派を認めなかったため、議員平等の原則に反し、無会派の議員には区政調査研究費が支給され

ませんでした。

議員、会派の政策調査活動は、本来住民の利益を守るべき議員の正当で必要な活動であります。本来対等

であるはずの議会が、首長の裁量で補助を受けて活動すると言う印象はまぬがれず、改善が必要と言う指摘

もされてきました。

昨年5月、地方自治法の一部改正が行われ、政務調査費の交付は、地方自治法に明文根拠を持った制度と

なりました。このこと自体は改善であり、わが党も国会での法改正には賛成しました。

法改正の提案趣旨説明では、「地方議会の活性化を図るためには、その審議能力を強化していくことが必要

不可欠であり、地方議員の調査活動基盤の充実を図る観点から」制度化するものとされています。そして

同時に、「情報公開を促進する観点から、その使途の透明性を確保することが重要」と指摘しています。

提案されております本条例案は、議員の調査研究に資するための必要な経費の一部として、会派または議員

に対し、政務調査費が交付されると言う内容で、これまで排除されていた無会派の議員を含め、全議員が対象

となると言う前進面はあります。しかし、今回提案されている条例案の最大の問題点は、政務調査費の使途

の透明性の確保という規定が欠落していることです。このことは、「その使途の透明性を確保することが重要」

と指摘した自治法改正の趣旨にもそむくことになり、到底賛成できません。

条例案では、政務調査費の収入および支出については、別記様式とされたA4版の紙1枚の収支報告書に

書いて、議長に提出すれば良いことになっており、支出を証明する書類の添付を義務付けていません。

しかも支出については、「調査研究費」「研修費」「会議費」など、項目ごとの支出額の合計が示され、備考欄に

主たる支出内訳を記載するだけです。これでは、実際にどのように使われたかの詳細は、まったくわかり

ません。ところが区長は、この収支報告書の写しを議長から送付を受けるだけで良しとしています。

また、この政務調査費の交付に関し必要な事項は議長が別に定めることになっていますが、議会で準備して

いる「足立区政務調査費の交付に関する規定」では、議長に提出する収支報告書の添付書類として、「1件の

支出金額が5万円を超えるものがあるときは、それを記載した政務調査費領収証(写)を添付しなければなら

ない」としています。このことは、5万円以下の支出については、「領収書の添付は必要ない」ということを

意味します。

また、規定には、会計帳簿や、領収書等の証拠書類の整理保管は、政務調査費の交付を受けた会派の経理責任

者および議員が、収支報告書を提出した後5年間保管するということになっていますが、議員の在職期間が

切れた後や、会派の変更などがあれば、帳簿や証拠書類の保管が不十分になることも予想されます。そして

何よりも、この会派や、議員が保管する帳簿や領収書等の証拠書類は区民の情報公開の対象とはならないのです。

いま、国の「機密費」の流用問題が、国民の大きな怒りとなっているもとで、政務調査費のすべての支出の内容を

、領収証の添付により、いつでも区民がわかるようにしておき、区民がその使った内容について知りたいと求める

時には、いつでも公開できるように情報公開の対象にしておくことは当然のことです。

昨年の第4回定例会では、議会自らの高い自覚のもとに全会一致で「足立区議会情報公開条例」を制定してきま

した。この提案理由の説明の中で、「この条例の目的としているところは、地方自治の本旨にのっとった足立区政

を実現するために、議会の総合的な情報公開を積極的に進め、また、議会の諸活動について、区民に説明する

責任を全うし、もって、議会に対する区民の理解と信頼を深め、足立区政の発展に寄与する」といっています。

この情報公開条例にふさわしく政務調査費の透明性を確保することこそ足立区議会そして、全議員の責務であり、

区民の期待に応える唯一の道であることを申し上げまして、反対討論を終わります。

 

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