定住地情報募集 「子や孫の代から恨まれない職業を」と思い、始めた百姓も丸24年に‥‥‥

今は福島県いわき市の山の中で
わずかな田畑を転々と移動しながら、なんとか生活しています。

ときどき地獄を見るけれど、やっぱり百姓が一番オモシロイ!
 絶対にオレの天職だよな‥‥‥!

東北限定ですが、4月28日(土)朝7:30からNHK総合の「ウイークエンド東北」という番組の中のウイークエンドFACEという8分ほどのコーナーで、原発事故の風評に対する私の活動が紹介されます。東北地方にお住まいの方、都合がつけばご覧ください。        訂正とお詫び  現代農業6月号の放射線の解説で、ホウ素が中性子を遅くすると書いていますが、正しくは中性子を吸収するの誤りです。これは、ホウ素10(安定同位体)+熱中性子→ホウ素11(安定同位体)という核反応です。私の勘違いで間違いを書いてしまったことをお詫びしたします。      2012年3月20日記 



今回の原発事故に関してお客さんなどに配信したメールを時系列を追って転載します

  峠三吉の原爆詩集の序(いわゆる「にんげんをかえせ」)の「替え詩」で書いてみました。

「ふくしまをかえせ」

 まちをかえせ とちをかえせ
  こどもらをかえせ
 かちくをかえせ

 しごとばをかえせ
 かぎりないめぐみをもたらす うみやまをかえせ

 われわれのささやかな きぼうにみちた
 うつくしい ふくしまをかえせ


 県外に避難されているお客さんも多いかも知れませんが、以下のメールを市と県に向けて出しました。TVなどで報道されている放射線量は毎時なので、クルマでいえば「速度」に当たるもの。これをX線検診の被爆量(「距離」に当たる)と一緒にして数値を比べるのは、あまり意味がないので、みなさんもお間違えのないように計算してください。

市に対するメール

  まず、今回の放射線量発表において、時間当たりの線量(発表値)と累積線量(たとえばX線検診の値)がごちゃ混ぜになっています。これはマスコミのほとんどの報道もそうなっているのですが、体への影響を考えるとき正しく伝わらないので、改めたほうがいいと思います。
 ヨウ素剤の配布に関しては、いま放射能汚染で問題になっているのは、報道されているのは使用済み核燃料からの汚染であって、もしこれが本当なら放射性ヨウ素はほとんど放出されないはずです。ただ、先の報道ではヨウ素131とセシウム137が検出されたとあり、半減期30年のセシウムはともかく、ヨウ素が検出されたということは、格納容器のベントを開けて蒸気を放出したときの汚染の際に測定したものかもしれません。なにせ、県で検出した放射性核種を公表していないので、今回の事態の対応が難しいのが現状です。ガンマ線のエネルギーのスペクトルを調べれば、核種は簡単に予想できると思うので、早く核種の公表を県に要望するようお願いしたいと思います。ですから、こういう段階ではヨウ素剤の配布は時期尚早ではなかったかと思います。

県に対するメール  

 まず、今回の放射線量発表において、時間当たりの線量(発表値)と累積線量(たとえばX線検診の値)がごちゃ混ぜになっています。これはマスコミのほとんどの報道もそうなっているのですが、体への影響を考えるとき正しく伝わらないので、改めたほうがいいと思います。
 県では限定的ではあれ、各地の放射線量を公表したのは評価できるのですが、もっと細かく多くの地点でモニタリングして線量を公表してもらいたいと思います。それに加えて検出した放射性核種を公表して欲しいと思います。これは地域による差はほとんどないと思うので、1ヶ所で計測したもので充分です。いわき市ではヨウ素剤の配布を始めるとのことですが、もし、報道のように、現在の汚染が使用済み核燃料からの汚染だとすれば、放射性ヨウ素はほとんど放出されないはずですし、先日検出されたというヨウ素131は格納容器の圧力を下げるために放出した蒸気に含まれていたものが一時的に広がったものとみなさなくてはなりません。今の発表のままでは今後の対応を考えるのも困難なので、放射性核種の公表を早くしてくださるようお願いします。ガンマ線のエネルギースペクトルを調べれば、核種は簡単に予想できると思います。

 ついでに言わせていただくと、佐藤知事は「県民の不安と怒りは極限に達している」といいましたが、県民の怒りは東電の安全神話を信じプルサーマルを許した佐藤雄平知事にも向けられていることを、知事には認識していただきたいと思います。

 いわき市遠野町入遠野字越代22 東山広幸

以上が市と県に向けて書いたメール

 まあ、いまからヨウ素剤なんて飲んでも意味があるかどうか分からないので、線量値が急激に上がったら、迷わず遠くに逃げたほうが得策です。そうならないことを祈っていますが。

 じぷしい農園 東山広幸  2011,3.18

 先ほどTV番組をみていたら、東京周辺で調べた放射性核種の分布を紹介していました。それによると、線量の9割近くがヨウ素131によるもので、さらに半減期の短いヨウ素132も検出されていました。このことから、火曜日から木曜日にここいわきで線量が急激に上がったのは、格納容器の圧力を下げるために放出した蒸気に含まれていたウランの核分裂生成物だということがはっきりしました。つまり、使用済み核燃料による汚染は、いまのところほとんどこの地には降っていない可能性が出てきました。これはある意味朗報です。ヨウ素131は半減期が8.2日なので、今後新たに汚染が進まなければ、一月ほどでもともとの環境放射能の倍程度まで下がる可能性があるからです。福島県内や周りの県でも順調に線量が減っているのも理解できます(自治体発表の線量の信憑性に関しては、各自治体の値を比較してみて、理屈が合うので、ほぼ信用していいと思います。ただ、飯舘村の線量ぐらいあると、私なら迷わず避難します。)。
 ただ、今後も2号機の建屋が爆発する可能性もありますし、1〜3号機の原子炉の温度や圧力が上がる可能性もじゅうぶん残されています。今後、うまく使用済み燃料プールに水が循環して冷却され、原子炉も冷温停止したとしても、建屋内の遮蔽と、周りの汚染の除去が済むまでは、環境に放射能汚染を撒き散らす可能性があります。手も足も出せない者としては、早く無事事態が収拾することを祈るのみです。

 2011,3,19 じぷしい農園 東山広幸

現在東京方面に非難している一人のお客さんから以下の質問が届いたので、質問とその回答を載せますので、興味のある方は参照ください。

1.放射線レベルは、 下がっているそうですが、レベルが5に上がっているのは、結局、危険度はあがっているということですか?

2.スーパーも開いているとききます。仕事している人は、大丈夫なのですか?

3.主人が明日、勤務先にもどります。車での配達もあるといいます。とても心配ですが、いわきにいる東山さんが、気にしていることは何ですか?

4.東京から、何を持たせれば、良いですか?

5.主人から、 3号機に放水しているが、どこに水が入っているの?


質問の回答です。

1.レベル5というのは放射線のレベルではなく、事故評価のレベルで、周辺地域に放射能汚染を伴うというもの。スリーマイル島の事故がこのレベルに当たります(炉心溶融を伴い、周囲に放射能をばらまいた)。メールで書いたとおり、現在の放射線はヨウ素131によるものが主で、この半減期が8.2日なので、汚染が供給されなければ、どんどん数値が下がるのは当然の帰結。ただ、再び3号機の格納容器の蒸気放出があれば、放射線レベルの再上昇はありえます。ただ、風向きなどは考慮する方向らしいのですが、海経由でいわきに入る可能性もあります。再放出がなくて済むことを期待しましょう。

2.今のいわき市の放射線のレベルが毎時1マイクロシーベルト以下。だいたい自然放射能の15倍ぐらい。このレベルで1日に浴びる線量は20マイクロシーベルト程度。50日で一般人の1年の許容量(自然放射能を除く)、5000日で緊急に放射線作業を行なう従事者の1年分(1回分)ということになります。ただ、屋内ではこれに比べると被爆量は少ないし、今のところ徐々に減衰しているので、スーパー内の労働ではさほど問題はないと思います。むしろ百姓のほうが困る。

3.このまま順調に線量が減少していけばいいのですが、何より困るのは更なる放射能の放出です。これは先ほど書いた格納容器の蒸気の放出のほか、2号建屋の爆発や使用済み核燃料の異常過熱などが原因になる可能性があります。そうするとまた線量が大幅にあがる可能性がありますから、非常に困ります。

4.いちばん足りないのは相変わらずクルマの燃料です。でも、クルマで帰ってくるのでなければガソリンは持ってこれませんよね。クルマで帰ってくるのなら、絶対に予備燃料。あと、水道も復旧していない可能性があるので、当面飲む水。いわき市の水道も少しは放射能で汚染されていると思われるからです。あと、使い捨てマスクもあったほうがいいでしょう。

5.水を入れているのは、原子炉の格納容器の横にある使用済み核燃料の入っている巨大なプールにです。使用済みとはいえ、強力の放射能を持った大量の「燃えカス」が入っています。放射能とは高エネルギー粒子を放出する能力のことですから、当然水に吸収されると最終的に熱になります(もともと物質との相互作用が強くてエネルギーを放出しやすい荷電粒子はもちろん、電荷がなくて物質との相互作用しにくい中性子に関しても、水は水素原子が多く、原子核が中性子とほぼ同じ質量の陽子なので、放射性物質から放出される熱中性子の捕獲率が高い‥‥。といっても、何のことか分からないかもしれませんが、とにかく大量の放射能を出すものは熱くなるということ)。どんどん熱くなると、燃料の容器が壊れたり、揮発したりして、放射性物質が放出されてヤバいので冷やすわけです。

 今TVをつけていたら、第一原発は廃炉の見込みだということが報道されています。当たり前です。あの汚染地帯でだれが働くか! この報道をみると、第二原発は無傷だから、そのうち再開しようという意向が見て取れます。福島県から多くの自治体を葬り去って、さらに原発を再開しようとは福島県民をなめきっているとしか思えない。福島県民、近県の方は一致団結して、福島県で未来永劫原発を運転させないよう東京電力・知事・政府に要求していきましょう! 知事もこれができないようなら、みなで雄平知事のリコール運動をやるしかないな。

2011,3,20

放射能に関して意外と基礎的な知識が普及していないような気がするので、簡単な解説を。

放射線:
 放射性物質と呼ばれる不安定な原子核から放出される高エネルギー粒子のことで、主に4種類がある。
   α線:ヘリウムの原子核。プラスの電荷をもっていて、生体に対する影響大。透過力は弱い
   β線:電子。マイナスの電荷を持っていて、生体に対する影響大。透過力は弱い。ヨウ素131の崩壊で放出
   γ線:高エネルギーの電磁波。X線以上の振動数をもつ。透過力は極めて強いが、生体に対する影響は前2者より弱い。セシウム137やヨウ素131などからも放出される。鉛などであるていど遮蔽できる。
  中性子線:中性子が裸で放出されたもの。ウランの核分裂などで放出。電荷を持っていないので、透過力は強いが、生体への影響は大きい。東海村の臨界事故で問題になった。水やホウ酸・炭素など原子量の小さな物質で遮蔽できる 

  α線、β線は紙1枚程度でも遮蔽できるが、体内で放出されると極めて有害。

 このように放射線にはいく種類かあるから、これらの体内の吸収量や影響の度合いを考慮したのが、放射線等量シーベルトで、これは体に対する影響の度合いを表した数値。

 今回の事故で水が大きな意味を持つのは、冷却とともにα線・β線・中性子線の遮蔽効果が高いことも関係している。

 今日のところはここまで

  じぷしい農園 東山広幸 2011,3,21

 いわきでは21日の日中急激に放射線量の値が上昇しました。前日までの線量は0.7〜0.8マイクロシーベルト。それが11時には6.0シーベルト。約8倍の急上昇です。朝からの雨で空中に浮遊している放射性の粒子が落ちてきて朝方から徐々に上昇していましたが、昼前から急上昇。確かに朝から北〜北東の風で、風上が原発という状態だったので、ある程度の上昇は覚悟していましたが、予想以上の急上昇。ということは、いまだに原発が大量の放射能を放出している可能性があるのか、それとも原子炉の近くに蓄積している放射能を帯びた粒子が風でこちらに飛んできたのか? 後者の可能性は雨でほこりなどが舞い上がる可能性が低いので、排除される。前者が原因だとすると、いまだに大量の放射能が排出されているということだ。放射性核種に関しては依然として公表されていないが、ヨウ素131が主だとすると、炉心からの放射能が放出され続けているということを示している(これはマスコミが流している原発の状況(爆発した建屋と使用済み核燃料が主たる汚染源)とは異なる)。このため、今回の急上昇は謎のままだ。ちなみに、今回の線量値の急上昇は2号機・3号機の煙とは時間的に見ても無関係だ。いわきでは夜に2マイクロシーベルト程度まで下がった。22日までは北よりの風が吹く予報だ。明日まで放射能の放出が増えないことを祈ろう。

 じぷしい農園 東山 広幸 2011,3,22

今朝いわきでは強い地震(震度5強)が2回ありました。震源地はいわき市の北部でごく浅い直下型地震。マグニチュードはどちらも6ぐらいの中規模地震でした。いわきには活動度の低いCランクの断層が何本か通っています。Cランクということで、数千年から数万年に1度しか活動せず、長さも短いので(断層の長さが長いほど引き起こす地震の規模が大きくなる)、大地震を引き起こす心配はないのですが、いわきには知られている断層が4〜5本あるので、これからもこの程度の地震が起きる可能性はあります。ただ、こうした活動度の低い断層が動くとは予想していませんでした。

 話は変わって、放射線の話。現在問題になっているのは放射性ヨウ素131とセシウム134とセシウム137。ヨウ素は半減期約8日と、放出さえ止まれば減衰は早いのですが、問題はセシウム。半減期が年単位なので、なかなか減衰しません。しかもセシウムはアルカリ金属で、カリウムとかなり化学的に近い性質をもっています。カリウムはナトリウムと違って、動物の体内にはそれほど蓄積しませんが、必須元素には違いないので、ある程度の量は含まれています。カリウム欠乏の動物にセシウムを与えると欠乏症が改善するという報告があるので、カリウムの代わりに体内に取り込まれるのは間違いないと思います。ということは、ヨウ素同様、カリウムを充分量摂り込んで飽和状態にしておけば、セシウムの取り込みが抑えられる可能性があります。当面予防的にカリウムを多く含む根菜類(特にイモ類)や豆類を多めに食べていたら少しは効果があるかも(まあ、気休めにしかならないかもしれません)。ただ、これから栽培する野菜にも取り込まれる心配があるので、これからの検査が待たれるところ。化学肥料は使いたくないけど、カリ肥料をやったほうがいいのか悩むところです。ちなみに、動物性食品にはカリウムがほとんどないので、セシウム汚染の恐れは少ないのですが、一部の魚介類(イカなど)などにはカリウムを比較的多く含むものがあり、今後放射性セシウムが蓄積する恐れがあります。これも行政の調査が必要で、情報開示を要求していく必要があるでしょう。

3月23日午前 (ちなみに、夜、本当に再びいわき市直下の地震が起きました)

 いま、福島県と茨城県の原乳が出荷停止となっていますが、この原因を専門家やマスコミは「放射能で汚染された草を食べたため」と言っています。これは完全な事実誤認。いわきの方は分かると思いますが、比較的温暖ないわきでさえ、今年は寒くてまだ牧草は牛を放牧するほど伸びていませんし、だいたい本州で放牧酪農をやっているのはごく一部の酪農家で、ほとんどは購入干草やわら、トウモロコシや牧草のサイレージ(水分を含んだ植物体を嫌気状態=酸素のない状態にして乳酸発酵させたもの)、および濃厚飼料(トウモロコシや麦類。カロリーからすればこれが一番多いかも)を与えます。ですから、原乳に入った放射性物質はエサ由来ではなく、水か大気からの可能性が大きいということです。牛は汗をかかないし、塩分も余計には摂取しないので、体の割にはそれほど水を飲みません。この点は謎なのですが、昨日福島県で講演会を行なった長崎大のセンセイは、質問者のこうした質問に対し回答をしませんでした(同時に出されたもうひとつの質問だけ回答してごまかした)。おそらく関係者にもこうした農業に対する知識が少ないため、事実を正確に把握してない部分があると思います。ただ、これぐらいの水と大気の汚染で牛乳、人であれば母乳が汚染されているとなると問題は深刻です。もう少し詳しい調査が必要といえるでしょう(これも県にメールせんといかんな)。

 話は変わってベクレルとシーベルトの数値に関して。ベクレルは放射能(放射線を出す能力)で、1秒に1個原子核が崩壊する値が1ベクレル。ただ、ヨウ素131もセシウムも137もベータ崩壊のあとガンマ崩壊をするので、1度の崩壊でベータ線とガンマ線を放出します。シーベルトに関しては、各放射線で生物の影響度が違うので(放射線に関しては以前に送ったメール参照)、それを考慮して計算した生物当量です。ですから、同じ放射能値でも核種によってシーベルトの値は変わりますし、人への危険度も変わります。

3月25日

  少々訂正を。放射線の基礎知識のところで、ベータ線もα線同様、紙1枚程度で遮蔽できるとなっていますが、ベータ線はもう少し透過力が強く、薄い金属程度は必要です。ただ、やはりβ線も外部被爆より内部被爆が問題になるのはα線と同じです。

 東京方面に避難しているお客さんから、「今月いっぱいを目安に帰ろうと思っていますが、東山さんは今月末までには落ち着くと思われますか?」という質問。落ち着くというのは原発事故のこと。

これに対する回答

 原発事故の収束は「予断を許さない」という言葉どおり、「予め断定できない」と、いうほかありません。私は原子炉の詳しい構造は分からないし、実際どこから原子炉の水が漏れているか東電側も(推測はしているでしょうが)まだ分からない状況で、簡単に修理が効くかどうかは故障箇所と状況によるでしょうが、放射能汚染で困難なのは目に見えています。せめて故障箇所を探るのにファイバースコープみたいなものを使えないのかな?ぐらいには感じます。  率直に言って今月中の事態の打開はそうとう難しく、来月いっぱいぐらいかかる可能性もあります。当面は大量の放射能の飛散はなさそうな状況ですが、それも断定はできません。***(地域名)はまだ水が出ていないようなので(復旧がかなり遅くなる可能性もあります)、そちらの居心地が悪くなければ、まだ帰ってこないほうがいいかもしれません。

 それにしても、この状態では配達する野菜もジリ貧。そのうち長期休業を余儀なくされるかもしれません。いちおうジャガイモの植え付けはしていますが、セシウムをどれだけ取り込むかで販売できるかどうかが決まります。百姓を続けられるかどうかさえ完全には分からない状況で、最悪の場合再び遠くに引っ越さなくてはいけないかも。東電にはどれだけ補償を要求しても足らないぐらい。安全な国土を返してくれといいたい。

  3月27日

今日県に送ったメールを紹介します。

 各地で測定している放射線測定値に関してですが、風向きや時刻で大幅に測定値が変わることが少ないため、測定しているのは空中に浮遊している放射性物質から出る放射線ではなく、地面に定着しているものから放出される放射線ではないでしょうか。だとすれば、地面からの距離によっても値が変わる可能性があります。各地の観測条件は同一にしているのでしょうか? 地面がアスファルトか土かということでも数値の意味が変わるかもしれません(土はセシウムイオンを吸着しやすい)。なるだけ同一条件での測定をお願いしたいと思います。


 いま観測されている放射線が地面からなのか、それとも大気によるものなのか、測定している当事者は予想がつくと思います。それが分かれば洗濯物を干したり、換気をする際の参考になるので、その点をマスコミを通して発表して欲しいと思っています。

 解説すると、各地で測っている放射線量の値が何に由来しているかというものかということです。これが大気に含まれている微粒子由来なのか、あるいは地面に落ちて定着した物質によるものかでは、私たちの取るべき対応が全く違うからです。大気中なら呼吸による吸収を気にしなくてはならないし、洗濯物なども干せません。地面が主なら空気から放射性物質を取り込む心配は少ないものの、土ぼこりなどたったときは特に注意が必要です。どちらが主なのかは、測定器と地面からの距離を変えて測定すればだいたい見当がつきます。まあ、県のほうがメールをチェックしてくれているか、チェックしても上まで伝わるかが問題ですが‥‥‥。

  じぷしい農園 東山広幸  2011,3,28

 福島県内では長崎大の教授などを呼んで各地で講演させ、放射能の健康への影響はほとんどないと住民に信じ込ませる宣伝をやっています。確かに放射能に過剰な反応の方にはちょうどいいのかもしれませんが、ラジオで聞いていた私にはやや違和感を感じました。例えば、原発と原爆の被害を同一として、「いま長崎には草木も生えていますし、街も復興しています」というようなことを言っていたことです。そもそも原爆と原発では放射性物質の内容も発生量も発生条件も違います。ほぼ単一な核物質(ウラン235かプルトニウム239)を臨界にさせて爆発させる核爆弾と、ウラン235と238が混在した中でゆっくり核分裂を起こさせるのでは、核分裂や中性子捕獲でできる放射性物質が全く違うはず(原発のほうが種類が多い)。また、超高温で爆発する核爆弾では、上昇気流が起こって核分裂生成物がかなり上空まで舞い上がり、原発の場合よりも相当遠くに広く拡散するはずです。しかも、核燃料自体の量では原発の方がずっと多いはずですから、放射能汚染に関してだけみれば、事故のレベルにもよりますが、原発のほうがはるかに厄介です。また、さかんに「疫学的調査でも充分安全であることが確かめられている」と表現していましたが、放射能汚染に関する疫学的調査がどれほどあるのかも疑問です。広島・長崎の被爆者の調査では、長期被爆の影響は分かりませんし、原発事故は今回を除けばチェルノブイリとスリーマイルしか経験がないので、とても「疫学的調査」というほどのものがあるかどうかも疑問です。もともと原発賛成派のセンセイのようなので、余計信用できません。私たち物理屋は、たいてい原発には否定的ですから(廃棄物処理の方法がない)。

 被爆によるガンの増加に関しては統計的な数字を用いて、「0.5%」とすると、それ自体の数字は正しいとしても(私には数字の信憑性はよく分かりませんが)、自分は99.5%の方に入るという思い込みが必ずあると思います。0.5%に入ってしまった人にとっては100%と同じことなのですが。

 プルトニウムに関しては、驚いたことに「計測していなかった」ということらしいのです。信じられないのですが、実に東電らしいとも言えるかもしれません。プルトニウムに関しては、プルサーマル実施中の3号機のみならず、1〜4号機のどこから出てきても不思議ではありません。原子炉からも使用済み核燃料からも出てくる可能性があります。ウラン238が中性子捕獲して生成するのがプルトニウム239なので、ウラン238も混在している核燃料からは必ず生成しているはずです。プルトニウムの恐ろしさはα崩壊による内部被爆です。もっとも生体に影響の大きいα線で長期間被爆するのは、主要な核反応生成物では、ほとんどプルトニウムだけです(小さな核の崩壊はほとんどβ崩壊)。これが計測されていないとは! 他の放射性物質が漏れていることから察すると、プルトニウムも漏れているはずです。ただ、量がどのくらいから全く分かりません。誰か原子核が専門の方はいませんか?

 TV報道では高度に汚染された水が6000?もあるとのこと。これをどうやって処理するつもりなのだろう。今回の事故はいつになったら収束するか予想がつきません。あらゆる専門家の英知を総結集しなくては、なかなか事態の沈静化を望めそうもないな。

2011,3,30(書いたのは3月28日)

 昨日、天栄村の牛肉が放射性セシウムに汚染されていると報道されていましたが、これはおそらく誤りです。まず、他で汚染された牛肉が見つかっていないこと。そもそも放射線の数値が上がってきたのが14日の夜からで、この牛はその前に処分されたらしいこと。もし放射性物質が到達した後だとしても、短期間で筋肉の中にセシウムが蓄積するほど取り込むわけがないこと(もし、本当に蓄積しているとしたら、私たちの体にはそれよりはるかに大量のセシウムが入っていることになる!)。TVで近畿大学の教授が「放射性物質に汚染された牧草を食べたのでは」といっていたのですが、天栄村で牧草が伸びているわけないし、肉牛を放牧している農家がどれだけあるかというと、福島県内ではおそらくほとんどないでしょう。

 では、今回の計測結果はどうして出たかというと、おそらく他の試料と間違えたか、外から汚染したものを持ち込んだか、あるいは単純な計測ミスかどれかだと思います。γ線スペクトルグラフで測っているのなら、ヨウ素とセシウムの比が分かるので、筋肉由来の試料によるものか、他から来たものなのかが分かるはずです。どのような機器で測定しているか分からないので、何とも言えないのですが。

4月1日

 今日、福島県の農業試験場に、今回の事故に関して以下のような試験を要請してみました。農業者の立場での要請なので、直接関係ない方も多いかもしれませんが、興味のある方は読んでみてください。

 はじめまして。いわき市の東山というものです。今回の原発事故における県内の放射能汚染に関して、ひとつ試験場にやってもらいたいことがあります。というのも、今回土壌汚染でもっとも問題になるのは放射性セシウムです。ご存知だと思いますが、セシウムはカリウムは化学的性質が似ていて、カリウム同様に吸収されるとあります。私は20年以上有機農業をやっていますが、有機農法や自然農法の場合、化学肥料をやらないので、土壌中の粘土に吸着されているカリウムが比較的少ないと考えられ、カリウムに対するセシウムの比率が高くなることによって、より吸収量が増える懸念があります。これを避けるためには、理屈としてはカリ肥料を多投して、セシウムと拮抗させるという方法が考えられます。これが実際どれほど効果があるか試験場で実験できないでしょうか? 私自身もジャガイモなどで実験してみようと思っていますが、自分では測定機器がなく、測定できません。
   カリウムを多く吸収するイモ類や豆類はもちろん、早くに結果が分かる葉ものなどでもやっていただけると、百姓としては大いに助かります。また、カリウムとセシウムの吸収率の比(吸収しやすさです)や、作物別でセシウム吸収率に違いがあるのかも、確かめていただければ、県内の農家に重要な情報となると思います。
 以上、是非検討していただき、実施してくださるようお願いいたします。

4月2日

 最近県内の放射線量値は減る傾向が続いていますが、代わりに海水の汚染が問題になっています。このうち、放射性ヨウ素は半減期が短いので問題にならないとして、重要なのは放射性セシウムとストロンチウムです。セシウムはカリウム、ストロンチウムはカルシウムと化学的性質が似ているので、どちらも生体に取り込まれて内部被爆の原因となります。今回は、海水中の汚染なので、海産物における放射性物質の蓄積が問題になるのですが、重要なのは農薬やダイオキシンのような生物濃縮があるかどうかということです。

 これは私の考えですが、基本的にこうした放射性物質に生物濃縮の可能性は少ないだろうと思います。というのも、生物濃縮で問題になっているのは、農薬やダイオキシン、有機水銀、トリブチルスズなどですが、これらの共通点は疎水性(親油性)で、体内で代謝されないということです。疎水性の物質は体内に取り込まれると、脂肪などに取り込まれ、代謝されないため、体に蓄積される一方です。たとえばダイオキシンなど母乳でしか体外に出されないとも聞きます。このため、食物連鎖により生物濃縮が起こります。一方、セシウムは溶液中では1価のイオン、ストロンチウムは2価のイオンで、親水性です。このため、生体内に取り込まれても代謝されてそのうち体外に排出されます。もともとどちらも生物にとって必須元素ではないので、カリウムよりもセシウムが取り込まれやすいとは考えられません。ストロンチウムも同様です。また、カリウムもカルシウムも海水中には高濃度に存在するので、セシウムやストロンチウムが特に生体内で濃縮されるとは考えがたく、特殊な生物をのぞけば、汚染濃度に比例して取り込まれる程度ではないかと考えられます。

 もしかしたら、こうした理屈では考えられないようなメカニズムで濃縮されるかもしれませんが、とりあえずは長期間の汚染の心配はないと思います。ただ、海水汚染が早く収まることが大前提ですが。

 じぷしい農園 東山広幸
4月5日

 先日、放射能汚染に関する県の土壌調査の結果が出ましたが、そのサンプリング地点の値に地形が大きく影響しているのではないかと思い、大雑把に地図にプロットしてみました。これまで想像していた通り、汚染の程度は距離とは必ずしも関係なく、むしろ山の影響が大きく関与しているように思います。若干の例外はあるものの、原発から見て山の手前の汚染がひどく、山陰は低い傾向にあります。中通りの西側が例外なく高い値になっているのは、放射性物質が山を越えられなかったか、そこで上昇気流になって雨に混じって降ったということではないかと思います。私の住む入遠野は方向的にも地形的にも恵まれていて、すぐ近くにサンプリング地点はないものの、おそらく低い汚染度ではないかと思います。色鉛筆でボカシを入れたところが、標高の高い山の部分です。この地図を見ると、同じ方向にあっても田村市や玉川村が郡山や西郷村よりも数値がかなり低いことが理解できます。
画像はここ
4月9日

 県のホームページでは、県内各地で測定された土壌放射能値が掲載されている。土壌に関しては、半減期が比較的長く、根から吸収される心配があるセシウム134とセシウム137が測定されている。測定された値は少ないところで100Bq(ベクレル=1秒当たりの崩壊核数)程度、高いところは飯舘村の15000Bq。この値、どの程度のものなのだろうか?

 今回の測定値は15cm深までの土壌1キロ当たりの測定値だ。これは表土面積で50平方cm程度。だから1平方m当たりでは測定値の200倍ほどになる。チェルノブイリでは面積当たりの汚染数値が報告されているので、比較するときには、200倍にして比べたほうがいい。ちなみに土壌の自然放射能として主要なカリウム40は土壌1キロ当たり数百Bqで、花崗岩地帯などでは高めである。市販されている塩化カリウム(カリ成分60%)にもカリウム40は含まれていて、計算すると1袋(20kg)あたりで40万ベクレル程度になる(同じ量のセシウム137は、この1000億倍=4京ベクレル程度になる)。カリウムは野菜や穀物にも比較的多く含まれていて、玄米1キロあたり50〜60Bqの放射能がある(私の計算)。

 では、いわきのコメはどのくらいの放射性セシウムを取り込むのだろう? 稲がカリウムとセシウムをまったく区別なく取り込み、表層15cmからのみ肥料を吸収するとしたら、玄米1キロ当たり20Bqほど蓄積する勘定となる。核実験生成降下物による研究結果から得られた経験式を延長して求めた値ともだいたい一致する。
 ちなみに根がカリウムとセシウムを全く区別なく取り込むとすると、カリウムの相対量が多いほどセシウムの吸収が少なくなるはずだ。このため、県の試験場にカリ多施の試験を提案した。これは理屈として考えたものだったが、最近、県のホームページで「カリウムについては放射性セシウムの農作物への吸収をより少なくする効果があると報告されています」と載っていた。この報告の元論文を私は知らないが、やはり理屈どおりだったようだ。今年だけは有機農業をあきらめて、少しでも安全のために塩化カリを振ろうかな。

 じぷしい農園 東山広幸 4月19日

以下、県の教育委員会に出したメール

 はじめまして。いわき市の東山広幸というものです。現在、県内で学校の校庭の放射線量値が高く、教育活動に支障が出ていると報道されています。そこで、子供たちが少しでも安全に活動するための提案ですが、校庭に農業用のプラウ(西洋犂)をかけて、表土と心土の天地返しを行なってみてはいかがでしょうか? 今問題になっている放射性セシウムは、ごく表面にだけ分布しています。これをある程度深い部分に入れることによって、ベータ線は完全に遮断できますし、ガンマ線もある程度土に吸収させることが可能です。放射線量の数値は半分以下になると思います。もちろん高汚染地帯では表土を剥ぎ取ることのほうが効果ですし、心土の土質が悪い場合や、浅いところに配管などが通っている場合にはできないと思います。ただ、可能なところでは、簡単で費用も小額で済み、土ぼこりが飛んでも放射性物質の吸入がほとんど心配なくなるなど、効果は高いと思います。是非検討してみてはいかがでしょうか?
4月23日

これから農産物で問題になるのは放射性セシウムですが、有機農業に関して言えば、慣行の栽培と比較して、セシウム吸収を促進する面と抑制する面があります。この場合の有機栽培とは肥料成分が一般の栽培よりも少ないと仮定します。
 土壌のカリウム成分が少ないと、カリウムの代替物質としてセシウムの吸収が多くなります。一方、土壌中のアンモニウムイオンはセシウムよりも粘土鉱物に吸着しやすく、吸着していたセシウムを粘土表面から追い出して、吸収されやすい状態にします。有機栽培の場合、動物糞尿を多投しない限り、アンモニウムイオン態の窒素はほとんど土壌中になく、一度粘土に吸着したセシウムはなかなか可溶化しないと思われます。このとき、セシウムの吸収は妨げられますから、普通の有機栽培にカリウムを足せばもっとも吸収が抑えられる可能性があります。先週の百姓だよりに書いたとおり、今年はこれまでの栽培に塩化カリウムを足して栽培するつもりです。

  4月26日

以下は県に宛てたメール

 現在、空間線量・土壌・水道水のモニタリングは行なっていますが、雨水のモニタリングは行なっていないのではないでしょうか? 現在、原発周辺の雨水以外の汚染はそれほどないと思われますが、県民としては、雨水の汚染がどのくらいなのか知りたいところです。これにより、雨の中での外出の可否や露地野菜の汚染の可能性などを知ることができます。ぜひとも早いうちに県内各地の雨水のモニタリングを行なうことを提案したいと思います。

 県にメールしても、いつも回答が来ないので、今回は県議会議員の宮川えみ子さん(日本共産党福島県議団)にも県に伝えるようお願いしました。
 早急に実施してくれればいいのですが。

4月27日

 昨日、いわきのタケノコの出荷規制措置が取られたと報道されていました。これは、特別いわきのタケノコだけが汚染がひどいというわけではなく、県内でいわきが一番温暖で、それだけ早くタケノコが収穫できるから、真っ先にいわきが規制対象になったと思われます。おそらく、他の地域も次々に出荷規制となるでしょう。では、なぜ土の中のタケノコが?という疑問が残ります。これは、おそらくタケノコが土の中で生育する最盛期が3月下旬からで、そのときに放射性のセシウムのが降下し、雨によって地表に溶け落ち、竹の根に吸収されたからだと思います。多くの竹林では肥料をほとんどやらないので、カリウム欠乏の状態が予想されるため、セシウムが効率よく吸収されたのではないでしょうか。残念ながら、今年の孟宗竹のタケノコは遠くの産地のものを買って食べるしかなさそうです。ただ、遅れて出てくる淡竹や真竹は大丈夫かもしれません(ビミョー)。来年になれば、多くのセシウムは土壌に固着されてしまうので、問題なくなるかもしれません。自分で竹林を持っている方は、3月になったらカリ肥料を撒いておけば、なお安心でしょう。
 間近の2週間、福島県のほとんどの地域の露地野菜のモニタリング結果は、規制値以下の値となっているので、来週には福島県内の露地野菜も解禁となりそうです(いわきでは、すでにほとんどの野菜が規制値の一桁以上低い値。ハウスでは、飯舘村でさえ規制値よりも一桁以上下で、他の地域では検出限界以下のものも多い)。これでようやく露地野菜が売れそうだな。

 5月2日

     神奈川の足柄茶の汚染ですが、皆さんなぜあんなに遠いところでと、不思議に思った方が多いと思います。その謎解きは地形にあります。子供の地図帳でも借りて、開いてみると分かりますが、足柄の南には箱根山、西には富士山が控えています。何度も書いているように、放射性物質は高い山の手前で地上に降り注ぐようで、福島県も汚染は距離よりも地形に大きく影響されています。神奈川は遠いので、福島県内よりも放射性物質の濃度は低かったはずですが、箱根と富士という盾に阻まれて、運ばれてきた放射性物質の大半がここで降り注いだということなのでしょう。さらに、新芽が萌芽する直前だったため、カリ肥料の要求度が高く、セシウムが効率よく吸収されたのではないかと思われます。あるいは、古い葉からの葉面吸収から新芽に移行した可能性もあるかもしれません。放射能汚染は距離よりも気象と地形が重要という典型例だといえるでしょう。

 訂正とお詫び  現代農業6月号の放射線の解説で、ホウ素が中性子を遅くすると書いていますが、正しくは中性子を吸収するの誤りです。これは、ホウ素10(安定同位体)+熱中性子→ホウ素11(安定同位体)という核反応です。私の勘違いで間違いを書いてしまったことをお詫びしたします。
 5月15日

 以下のメールを県に対して送りました。  こんにちは。いわきの東山といいます。TVの報道を見ると避難所では放射性物質の侵入を気遣って換気を控えているといいます。ところが、県対策本部から発表された県内各下水道処理場の大気浮遊塵核種分析の結果によると、ほとんどの処理場の大気で1立方メートル当たりで検出限界以下か1Bq以下の値で、ほぼゼロに近い値となっています。この結果からすると、強風で土ぼこりが舞い上がらない限り、換気はもちろん、洗濯物干しや布団干しなども全く問題ないといえると思います。第一原発で新たな問題が起こらない限り、この状態が続くと思われますので、熱中症を防ぐためや、日常生活の不便を解消するためにもこの事実をもっと県民に紹介すべきではないでしょうか。

(以上)

 ここで県内の下水道処理場でのデータは、http://www.pref.fukushima.jp/j/monitaring.gesuidou0508.pdfで見ることができます。

 また、先日宮城県内の牧草から使用基準を上回る放射性セシウムを検出されたと報道されました。県南の丸森町は「やはり」という結果でしたが、比較的県の北部に位置する大崎市でそれほど汚染されていたのは意外でした(大崎市のどこかは公表されていないが、おそらく岩出山か鳴子辺りではないかと思われます)。そこで、宮城県の土壌汚染の分析結果を調べてみたところ、県の北部までいわき市並の汚染が広がっていてびっくり(http://www.pref.miyagi.jp/noenkan/dojotyousa230408.pdf)。こんな状態なのに、県のホームページを見る限り、放射能汚染にはあまり関心を払っていないのにもびっくり。宮城県にとっては対岸の火事ならぬ対県の火事なのかも。

5月21日記

 先日、農水省から、主に外国の論文を基にした放射性セシウムの野菜への移行係数が発表されましたhttp://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/pdf/110527-01.pdf。もともと農産物には自然の放射性物質カリウム40による放射能があるので、それに対して放射性セシウムの放射能がどのくらいの値になるかを計算してみました。野菜のカリウム含量は食品成分表から得、カリウム1gあたり30.4Bqという値を掛けました(一部の農産物は割愛)。値はBq/100gで、左の値がカリウム、右の値が土壌1kgあたり1000Bqという中程度の汚染地で栽培した農産物の放射性セシウムによる放射能の値(ちなみに、いわきはこの2〜5分の1程度の汚染)です。
 ちなみに、有効数字2桁で書いていますが、実際に意味があるのは1桁だと思ってください。また、セシウムの放射能の計算は移行係数資料の幾何平均値を使い、平均値がない場合には、平均値に近いと思われる値を用いました。また、移行係数の指標値を用いた計算値は[ ]に書きました。

ホウレンソウ:20Bq(カリウム40) 0.054Bq(セシウム)
カラシナ:19Bq 3.9Bq
キャベツ:5.1Bq 0.09Bq [0.78Bq]
ハクサイ:6.2Bq 0.27Bq
レタス:6.0Bq 0.67Bq
カボチャ:12Bq 1Bq
キュウリ:6.0Bq 0.68Bq
トマト:6.0Bq 0.07Bq
ソラマメ:9.9Bq 1.2Bq
タマネギ:4.2Bq 0.04Bq
ダイコン:6.2Bq 0.1Bq
ニンジン:8.2Bq 0.37Bq
ジャガイモ:11Bq 1.1Bq [6.7Bq]
サツマイモ:13Bq 3.3Bq
リンゴ(果物):2.8Bq 0.1Bq
ブドウ(果物):3.3Bq 0.08Bq

 以上の数値の評価は人によって違うと思いますが、このぐらいの汚染(1000Bq/kg)では、野菜一般にカリウム40由来の自然放射能の値のほうがかなり高い場合が多く、セシウムの影響が強いのはイモ類・豆類です(このほかカラシナも)。農家の方は、特にこういう野菜に対してはカリウムを多めに施用したほうがいいと思われます。

5月31日早朝記

(このメールはやや専門的なので、農業関係者にのみ配信しました)

 前回、農水省発表の放射性セシウムの移行係数(その平均値)を使って、どのくらいの放射能(セシウム由来)を吸収するか計算した数値を出しましたが、もともとこの移行係数は、他の条件が与えられて初めて意味をもつもので、せめて土壌のカリウム濃度がどのくらいで計測された数値なのか分からなくては、とても再現性のあるデータとは言えないものです。本来なら、こうしたあいまいな数値である「移行係数」ではなく、カリウムとセシウムが同量存在するとき、どのくらいの比で吸収するのかを示す「吸収係数(私が勝手に命名)」が分かれば、科学的にかなりの精度で計算することが可能です(土壌の放射性セシウム濃度は放射能値から算出、カリウムは土壌分析から分かる。ただし、粘土鉱物に固着して、根が吸収しにくい状態にあるセシウムの割合がどのくらい存在するかだけが不明な変数ということになります。)
 ここで、土壌のカリウムの成分量を2g/1kg、セシウムの固着がないと仮定して、前回のメールで送った値を元に計算すると、「吸収係数(K/Cs)」は、サツマイモの40からホウレンソウの4000までかなり開きがありますが、カリウムよりもセシウムのほうが圧倒的に吸収しにくいのは間違いないようです。これはもともと植物の細胞膜に存在するカリウムポンプがカリウム用に設計されたものであって、イオン半径がわずかに大きなセシウムイオンを運ぶのには、都合が悪かったということなのだろうと思います。
 ちなみに、農水省の移行係数のファイルを見た方は、その移行係数の幅の広さ、(キャベツなら、0.000072-0.076、サツマイモなら0.0020-0.36)を感じたものと思います。これは、元の論文を見ていないので、詳しいことは分からないのですが、調査した土壌条件、特にチッソやカリウムの含量の差が大きく反映された結果ではないかと思います。

 じぷしい農園 東山広幸

P.S. カリウム40による放射能は意外と大きいもので、食品成分表の中でもっともカリウム含量の多い乾燥ずいき(いわきでは「いもがら」)では、なんと3000Bq/kgとなります(セシウムの暫定基準値の6倍!)。芋がらを1kg食う人はいないだろうけど、自然の放射能もバカにできない。(ただし、カリウム40と放射性セシウムでは、放出する放射線の種類・量が違うので、セシウムのほうが2倍以上有害です・後記)

 6月13日記

 最新号の「百姓だより」(1115号)にも一部書いたのですが、農業、特に有機農業は地域の物質循環が要なので、放射能汚染は致命的な問題になります。特に私の場合、主要なコヤシが地域で穫れたコメの米ぬかだから、事態は深刻です。米ぬか部分は、玄米中の6割ほどのカリウムを含むので、放射性セシウムも玄米中の6割が米ぬか部分に集中していると思われます。ここで、いわきの平均的な汚染状態である300Bq/kg・土壌(〜40000Bq/u)でコメを作ったと仮定すると、農水省発表の移行係数の指標値0.1をかけて、30Bq/kg・玄米。米ぬかは玄米の1割を占め、セシウムは6割と考えると、米ぬか1kgは180Bqとなります。私の場合、最大米ぬかを畑で1kg/u、田んぼで300g/u使うので、それぞれ180Bq/u、54Bq/uが新たに加わるということになります。これはそれぞれ、元の汚染の0.5%弱・0.14%弱に当たりますが、1年の減衰分よりもかなり低い値になり、私の感覚では意外と少ない値で、やや安心しています(土壌汚染はどういった値でも、この付加される割合は同じ)。ただ、少しでも新たに田畑に加えるのには抵抗があるので、コヤシにもなるだけ汚染のないものを使いたいとは思っています。
 米ぬか以外の資材として、モミガラではどうかというと、モミガラには重量当たり米ぬかの4分の1弱のカリウムが含まれるので、1kgあたりの放射性セシウムの放射能は40Bqほどになります。10a当たり2t使うとして、1uで80Bq.。これは土壌の放射能((セシウム)の0.2%に当たる値です。県で発表した麦わらのセシウム放射能は112〜371Bq/kg(生草)となっていますが(7地点でサンプリング)http://www.pref.fukushima.jp/keieishien/kenkyuukaihatu/gijyutsufukyuu/06ganba_joho/ganba8mugi-ume-H230613.pdf、これはセシウム降下時に葉面から吸収した影響が大きく(サンプリングした地域の汚染状況は無記載)、稲の汚染はこれに比べるとはるかに低い値になるのではないかと思われます。ただ、実際のところは秋にモニタリングしなくては分からないのですが‥‥。

  6月19日記

 農産物の風評被害はいっこうに収まらないようですが、とりあえず福島県産の野菜については、現在放射性セシウムはほとんどが検出限界以下となっています。検出されているものでも、農水省が公表した「移行係数」で計算した値よりもかなり低い値がほとんどです(福島県のホームページから、「農林水産物関係情報」をクリックして「農林水産物緊急モニタリング‥‥‥に入場」 一部測定ミスと思われる値もありますが)。ただ、放射性降下物が葉や実に直接浴びた農産物だけがある程度高い汚染を示しています。こういう結果から見ると、本当に根からセシウムが吸われるのか疑問に感じてしまうほどです。セシウムは予想以上に根からは吸われにくいのかもしれません。
 さて、仮に農産物の汚染レベルが国の暫定基準ぎりぎりのものを1年間食べ続けたときの内部被爆量がどのくらいになるか、計算してみました(ただし、コメと野菜のみ)。
 まず、玄米で500Bq/kgのコメを白米にすると、約200Bq/kg。これを1年で60kg(日本人の平均摂取量)食べて12000Bq。セシウム134と137の比が2:3と仮定すると、10000Bqの経口摂取で0.154mSv(原子力資料情報室のホームページの資料から計算)だから、1年で約0.19mSvの被爆。同様に500Bq/kgの野菜を毎日300g食べるとして、54750Bqだから0.84mSv。あわせて一般人の年間許容量1mSvを超える。ただ、基準値ぎりぎりの農産物を購入することは現実には不可能で、何も考えずに農産物を購入しても、この1割も経口摂取することはまずないでしょう。結論として、自然放射能による内部被爆(ほとんどはカリウム40による)0.3mSvよりもかなり低い値になるのは明らかなので、市場に流通する農産物による被爆を心配する必要は、とりあえず必要ないのではないかと思われます。ただし、水産物に関してはまだまだ未知数ですが。(最近のモニタリング結果では、暫定基準を超えているものはごく一部なので、このまま汚染水の流出がなければ、意外と早く影響が減少するかも。ただし、セシウムだけでなくストロンチウムもモニタリングしなくては片手落ちでしょう。・後記)

  6月25日記

 今回の原発事故にともなう農産物の放射性セシウム吸収に関しては、いろいろな謎があった。まず、茎葉からは大量のセシウムを吸収するのに、根からはあまり吸わない。農水省が発表した移行係数の下限値に近い値だ。チェルノブイリに比べて決して低い汚染程度とはいえないのに、チェルノブイリに比べて農産物のセシウム汚染がかなり低いようにみえる。チェルノブイリではヒマワリで除染効果があるのに、福島ではあまり効果がなさそうだ……etc.
 当初、根からの吸収が少ないのは、根毛の細胞にあって、カリウムの吸収を行なうタンパク質であるカリウムポンプが、セシウムを運搬しにくいせいだろうと考えていた。ところが、これだと茎葉からの吸収が多いのを説明できない。茎葉からの吸収は別のメカニズムによるものかとも考えたが、セシウムイオンが細胞膜の脂質二重膜をそのまま通過できるわけがないから、茎葉でもカリウムポンプによって吸収されているとしか考えられない。となると、茎葉からと根からの吸収は別の原因で吸収量の違いが出ているとしか思えない。
 ここで考えられるのが、土壌の粘土粒子による吸着だ。プラスイオンであるカリウムイオンやセシウムイオンは、表面がマイナスに帯電している粘土鉱物に吸着される。これが土壌中の自由水に溶け出してきて、根に吸われるわけだが、セシウムの吸着はカリウムよりもかなり強いようで、特に黒雲母に強く結合するという。この結合が想像以上に強く、容易に溶け出してこないと考えると、福島県の農産物、特に事故以降に植えられたもので、ほとんどセシウムが検出されないという事実が理解できる。また、粘土質土壌が広範囲に分布する福島県よりも、有機質土壌の宮城南部(白石市)のコメのほうに多量のセシウムを吸収していること。有機質土壌では多量のセシウムを吸い上げるヒマワリが、福島ではほとんど吸収しないのも、これで説明できる。
 ちなみに、有機質土壌でも多くのプラスイオンを吸着するが、この結合が粘土鉱物よりも弱いようで、土壌水分にイオンを放しやすい。これがチェルノブイリ(有機質土壌のチェルノーゼムが分布)の作物がセシウムを比較的多く吸収する原因だろう。一部のきのこで高濃度の放射性セシウムが検出されているが、チチタケやハツタケなどの菌根菌は、もともと植物の根が吸いにくい土壌養分を吸い上げて、樹木などに供給することで共生関係を作っている。だから、強く吸着されているセシウムをも吸収して、高濃度に汚染されていることも、同じ理屈で理解できる。
 この認識が正しければ、農産物のセシウム汚染を下げるためには、カリウム多投以外にも、粘土やゼオライトのようにセシウムを強く吸着する資材の投入で効果があげることができるはずだ。

  9月21日記
SINCE1988
週刊 第1-145号,512-1026,1029-1135
百姓だより
最新号の「百姓だより」から
今年蒔くタネ

M・E・N・U
田畑NOW!2003,11 ,1更新!
じぷしい農園の壁紙集
百姓技術のページ
勝手にコマーシャル
47歳の昔話
じぷしい農園の販売情報
食ってはいけない
全国稲架アンケート
百姓志願のあなたに‥‥

          


じぷしい農園の「園主」東山広幸です
北茨城の鈴木孝夫さん(鈴木産地)が撮っていった写真を拝借しました
じぷしい農園の「園主?」東山広幸です。





















じぷしい農園園主・東山広幸のひとりごと
 久しぶりの書き込みです。もう一月以上前の10月末日に福島県知事選挙がありました。現職の佐藤雄平氏と共産党の佐藤克郎氏の一騎打ちでしたが、結果は予想通り?現職の圧勝。ただ、佐藤栄佐久氏の逮捕劇による降板で、4年前に民主党から出馬して知事になった雄平氏は、この4年間栄佐久知事時代よりマシな実績は何一つ無し。ムダな公共事業はそのままだし、企業べったりなのは栄佐久知事以上。そして何より困るのは超危険な原発のプルサーマルを容認(というより推進だな)したこと。しかもそろそろ閉鎖したほうがいいような老朽原発でそれを認めた初めての知事だから、もう箸にも棒にもかからないといっていい。なのに「安全・安心な福島県」なんて言っているのだから、もう噴飯もの。プルトニウムは半減期2万4千年という寿命でα崩壊する放射性物質だ。つまりアルファ線(ヘリウムの原子核)を出して別の核種に変化するということだ。プルトニウムが体内に取り込まれ体内でアルファ線を出すとDNAを損傷する可能性が大きく、発ガンの原因となる。この危険な物質が半分に減るまでに2万4千年かかるというのだから、どれだけ厄介な物質だか見当がつくだろう。この燃料を作る核燃料サイクルで放射性物質に汚染された廃棄物が大量に増える。普通のウラン原発を稼動させただけでも大量の核のゴミが出るのに、プルトニウムを利用すると、さらに甚大なゴミが出る。だから、プルトニウムの利用などもってのほか。できれば原発自体もやめたほうが絶対にいい代物だ。地球温暖化対策にだまされてはいけない。  話がそれてしまったが、相手が共産党公認の候補ということでか、雄平氏はまともな政策すら出さずに選挙を行なった。確かに90%近い有効得票を得たが、前々回に栄作氏が集めた得票の約半分にしか過ぎなかった。克郎氏はこれまでの共産党推薦候補に比べると確かに票は少なかったものの、ほとんどの地区で知事選の単独選挙だったにも関わらず、足を運んで共産党公認の候補に入れた有権者が8万人近くいたという意味は大きい。このすべてが共産党支持者とは思えないから、雄平氏に対する強い批判票といえるだろう。数字の上では約70万票vs約8万票で大差がついたが、1票の重みは同じとは言えないと私は感じている。このことが現知事に伝わっているかどうかは分からないが‥‥‥。
2010年12月6日記
 もう、ひと月以上前のことですが、この夏、じぷしい農園も局地的豪雨に見舞われ(3時間で〜150mm)、沢の上流の林道が崩壊し、それが土石流となって田んぼを襲い、一番大きな無農薬田の半分ほどを石で埋め尽くしてしまいました。おまけに、沢の流れが変わって、3日間田んぼと小屋に沢の水が流れ込み、浸水しっぱなしとなって、多くの機械類やジャガイモ・肥料などが水没や流失。大きな被害を受けてしまいました。


2008年10月1日記
 ようやく春から初夏にかけての超多忙農繁期が過ぎたと思ったら、参議院選挙の真っ最中。カネのある政党は、頻繁にTVコマーシャルを流しているが、はっきりいってウザイのが多い。例えばM党。「税金をムダに使われて‥‥‥」などという国民の声を流しておきながら、このコマーシャルはどういったカネで作って流しているの?、と聞きたいようだ。ちなみにこの政党の収入はそのほとんどが政党助成金という税金でまかなわれている。こういうのを天に向けてつばをはくというのかしらん?

2007年7月17日記
 福島県ではただいま知事選の真っ最中。私と同じ大学出身の42歳の弁護士の女性が立候補していて、「12歳の頃、父が一生かかっても返せないほどの借金をして、暴力的な取立てに苦しんでいるとき、地域の人に救われて、その恩を返したい」などといっているけど、そのとき助けてくれたのは某革新政党の弁護士だったとか‥‥‥。なのに、何で自公推薦で出馬するわけ? それって、「恩をアダで返す」というやつじゃないかなあ。だいたい談合から回ってきたカネで選挙運動をやってきた輩に選挙を頼むようで、きれいな県政になるわけないんじゃない。佐藤県政与党だったM党だって、ずうっと佐藤県政を支えてきて、何を改革できるのかと思ってしまう。私としては談合問題も大事だけど、何より原発のプルサーマルの問題に関してはっきりNOといえる候補を推したい。

2006年11月8日記
 今年も昨年の暮れと先月の中旬に、仙台夜回りグループへホームレス支援物資を送りました。物資や送料のカンパまでしてくれたお客さんの皆さん、本当にありがとうございました。

2006年3月1日記
 突然ですが、2月4日(土)にいわき市平で行われる警察の裏金シンポの案内です。ここをクリックすると、ビラが表示されるはずです。最近では、「警察は泥棒の始まり」といわれるぐらい、警察の不祥事が多発しています。内部でもみ消されるのがほとんどなのは間違いないので、取り締まる者がいないのをいいことに、どれだけの不正がやられているか見当もつきません。重大事件の摘発率の低下も、警察の腐敗と同期しているとしか思えません。配達の前日で私も行けるかどうか危ういのですが、近くの方、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか?

2006年1月24日記
 先月の4日、いわき市常磐の長倉小学校に、学校田の稲扱きに行ってきました。そして、昨日(12月6日)、学校田の収穫祭ということで招待され、5年生の作ったおにぎりをよばれてきました。5年生のみなさん、おにぎりおいしかったよ。本当にごちそう様でした。いっぱい元気をもらって帰ってきました。この経験を大切に、食べ物を大切にできる大人になってくれればいいなと思いました。この模様はそのうち詳しく報告しようと思います。

12月7日記
 ようやくこの欄を書く余裕が出てくる季節になりました。「百姓だより」831号の最後にも書きましたが、いわき9条の会の講演会が11月23日(水・勤労感謝の日)13:30〜いわき市文化センター大ホールで行われます。詳しいことは、いわき九条の会のホームページを閲覧ください。

11月9日記
 首相のジコチューによる解散で、9月11日は総選挙になってしまいました。いわきではもともと市長選・県議補選・市議補選が予定されていたので、トリプル選挙ならぬクアドルプル(quadruple)選挙ということで、一般の有権者が間違えることなく投票できるのかいな?
 というのはさておいて、投票日が9月11日ということで、あの9・11テロと同じ日だということをどれだけの有権者が知っているだろうか? そして、イラク派兵や改憲などの問題を考えて投票する人がどれだけいることだろう。郵政民営化されると確かに困るが、そんなことよりも生存権を直接脅かす平和の問題は何より重要な問題である。しかも、自公はもちろんのこと、民主も好戦的改憲派だということを考えると、ことは重大である。NHKなどは、今度の選挙を「政権選択選挙」のように扇動しているフシがあるが、今度の選挙は、戦前に戻るのか、それとも戦争をしない日本を続けるのかを選択する選挙だということを肝に命じなくてはいけないと思う。  それにしても、いつものことながら政治屋どものいい加減かつ無責任な言動にはあきれてしまう。郵政民営化で何事もうまくいくようになるという、某首相の支離滅裂な論理。小さな政府のためにムダをぎりぎりまで省くようなことを言いながら、ほとんが政党助成金という名の税金で運営している民主党。これまで政権内部にいながら、いきなり野党面する某新党。これまで民主党と親密な関係(県議会ではいじめられてたくせに‥‥‥)でありながら、新党党首に納まってしまう某県知事。みなさん、こうした魑魅魍魎のやからにだまされてはあきませんゾ‥‥‥。

8月29日記
 冒頭に書いてある「子や孫の代に恨まれない‥‥‥」ということからすれば、何より憲法の九条を潰そうと勢力から九条を守り、九条を政府に遵守させることこそ、子や孫に恨まれないために重要だな。百姓同様、戦争をやりたくてどもならん奴らとの対決もまじめに取り組まないといけない年になりそうだな。

2月2日記
 10月12日に平の文化センターで行なったミニミニ講演会の講演要旨をここから見れるようにしました。興味のある方は覗いてみてください。⇒講演要旨を読む

10月26日記
 慌しい超農繁期がようやく過ぎ去ろうとしています。まだまだだと思っていた参議院選挙も、まもなくです。また自民党や民主党が勝って戦争のできる国に突っ走っていかないか心配です。それにしても、小泉ヒットラーの口車にまんまと引っ掛った大多数の国民によって自民党が勝つのは理屈として分からないでもないが、民主党が票を伸ばすのは理解に苦しむ。だって、自民党と政策は瓜二つで違いが分からないし、中央では自民党と対決姿勢を示しながら、地方では必ず自民党と相乗り選挙をするし‥‥‥。だいたい、この党の主要メンバーが元自民党や民社党など、タカ派が多いんだから、昔の社会党に投票するようなイメージで投票するのがムリなんだと思うんだけど、民主党に投票している人々はそこのところがほとんど理解していないんだろうなあ‥‥‥。

6月29日記
 人質は無事解放されたのに、国内の反応が余りに冷たいのに怒りを感じます。「自己責任」という言葉で彼らの尊い志を罵倒することは許せるものではありません。もともと政府にとって目障りな人たちだからと、福田官房長官が言い出したことを、マスコミが倣って唱和したことが始まりなのでしょうが、あまりにも流されやすい国民性に恐怖を感じるのは私だけではないでしょう。政府にとっては、ジャーナリストも渡航しなければ、米軍の発表だけ流せて、ウソでこの戦争を正当化できて好都合なのでしょうが、誰から見てもこの戦争も自衛隊の派兵も不当なのは明らかです。救出費用の何万倍もかかっている自衛隊の派兵費用を閣僚達は自己責任で支払えといいたい!

4月21日記
 イラクでの日本人人質事件がまだ解決していません。日本人3人のうち2人が北海道出身者で、しかもその人たちの活動内容がまた素晴らしいことに、道産子として誇りを感じます。こうした素晴らしい人たちの命を、あまりに軽んじる日本政府の対応に怒りを感じるとともに、いかに自衛隊が人道支援を行なう民間人にも危険な存在かということも明らかになりました。改めて、自衛隊の即時撤退を世論にしていかなくてはいけないことを実感しました。 

4月13日記
 私の野菜のお客さんで、中学校の先生をやっている方から、卒業文集で「先生の文章だけでは、ありきたりでつまらないので、東山さん何か書いてもらえない?」といわれ、書いた文章があります。少し過激に書いたので、おそらくボツにされたかもしれません。誰にも読まれなくてはもったいないので、この場を借りて掲載することにします。読みたい方はここをクリックしてくださいな。

3月23日記
 この陽気で、我が家の前の花壇も、ビオラが段々にぎやかに咲き出してきました。今年はタネを買いすぎて、千数百本も苗を作ってしまい、地主さんやお客さんにだいぶあげたのですが、それでもこんなに残りました。しかも、写真は飾ってあるうちの一部で、しかもまだ飾っていないのがハウスに残っていて、さて、どこに置いたらいいものやら‥‥‥。こちらに 大きな写真

3月17日記
「百姓だより」の738号のあとがきにも載せましたが、米英軍がイラクにおいて使用した劣化ウラン弾(正確には、「金属ウラン238弾」とでも言うべきか‥‥‥)の実態を報告する講演会に行ってきました。非常に内容の濃い講演で、あまりにも非人道的で、将来に禍根を残すであろう米英軍の非道ぶりが明らかにされました。この講演会を準備した方々に敬意を表したいのですが、資料として渡された脱原発グループの会誌からは社民党の影響が濃く見えました(脱原発の方針は、元物理屋の私としてもごく納得の行くものです)。スタッフの方は非常に一所懸命やっているし、直接この政党と関係のない方も多いと思うので、言いたくないのですが、この政党は自民党と一緒に政権を担ったり、消費税反対で議席を大幅に増やしながら国民を裏切ったり、国政では与党と対決姿勢を示しながら、地方ではなあなあで相乗り選挙を行なったり、北朝鮮や旧ソ連と深い関係にあったり、元党首の秘書が秘書給与の流用を指揮したりと、現行不一致の無節操ぶりがあまりにも鼻についてしまいます。それでも、戦争反対で一致できる限り一緒に闘っていきたいとは思うのですが、もう少し誠実な政党になってもらえないのかなあ‥‥‥。
1月28日記
「通販生活」2004年春号の裏表紙に坂本龍一さんの文章が載っていますが、あんまり素晴らしいので、無断転載させてもらいます。うちの近所にもポスター印刷してあちこち貼ろうっと‥‥‥。カタログハウスさんゴメンナサイ。(このページに戻るには、ブラウザの「戻る」ボタンでどうぞ。
1月13日記
衣類はでっかい箱にぎゅうぎゅう詰め、比較的小さな箱は2段重ねにしましたが、それでも結局3個口となりました。
 1月前にホームレスに古米を支援品として送りましたが、じぷしい農園のお客さんや近所の方、それと我が家の古着などが結構集まったので、再び仙台夜回りグループに送りました。前回よりかなり軽かったのですが、今度はすべて「宅急便」扱いとなって、どういうわけか送料は¥4000以上かかってしまいました。ただ、お客さんから送料のカンパも頂いたので、じぷしい農園の出費は前回よりも少なくて済みました。
 協力いただいた皆さんに感謝!
 寒い中、ホームレスの支援をしている方々には、本当に頭が下がります。

 12月30日記
 一昨年のコメが3袋あまり余っていたので、今回は仙台のホームレス支援団体に送りました。ホームレスの炊き出しようとはいえ、あんまりまずくては、ホームレスの方の自尊心を傷つけそうなので、いちおう試食して見ましたが、さすがに無酸素パックのおかげで、古古米とはいえ、おにぎりにしても十分食べられるような味でした。また、余っていたコメの中には無農薬のミルキークインもあったので、これを混ぜれば新米とあんまり変わらないかもしれない。
ヤマト便で送るときは、これを箱詰めします。ただ、箱代は一箱でわずか¥170でした(平均して一袋32kgぐらい入っていましたが、30kgとして送ってもらいました。ヤマト運輸さんありがとう)
 これを読んでいる農家の方で、もし余っている古米をもてあましている方がいれば、少しぐらい送料を負担しても、ホームレスの支援団体に送ってみてはどうでしょうか。できれば、梅雨を越しても味が落ちないように無酸素パック(商品名ネルパック)に入れておけば、虫もつかないし、カビ臭くもなりません。自家用にはうまいコメを年中食えるし、余ってもこうして役に立てられますので、面倒でもこうした保存法を利用しておくといいと思います(袋は何回か利用可能で、2回目からは、市販の脱酸素剤か使い捨てカイロを入れればいい)。  ちなみに、仙台のホームレスの支援団体の連絡先と支援物資の送り先を以下に記しておきます。
〒982-0006
仙台市太白区2-31-13
仙台夜回りグループ事務局 電話022-248-2074

ちなみに、いわきから仙台までの送料はコメ3袋(90kg)で箱代を含めて¥2520(ヤマト便)でした。
「夜回りグループ」のホームページはこちら
12月1日記
 今年は冷夏で痛めつけられただけでなく、秋の異常な陽気にも泣かされっぱなしです。あまりに野菜が育ちすぎて、売るのが間に合わず、結局ムダになるものが大量に出そう。産地ではあまりの暴落に廃棄処分のものが多発して、トラクターでそのまま鋤き込まれるものさえあるとか。おまけに最近はこの時期としては雨が異常に多く、タクアンダイコンや渋柿を干すのにも困った天気です。異常気象はいつまで続くんだやー。イラク戦争だけでなく、二酸化炭素排出に関する京都議定書に批准しないアメリカには、本当に腹が立つなあ。この国は、他の国の民主化とか、人権とか言いながら、結局は我が身だけがかわいいのが、あまりにも明白なんだよなあ‥‥‥。
11月26日記
 総選挙が終わりました。天気のいい日を1日つぶして、日本共産党のビラまきをやったけど、結果は議席を大きく減らしてがっかり。小学生の頃から応援しているんだけど、一番マトモな政策を訴え、いちばん国民に誠実な対応をしているこの政党が伸びないのはどうしてなんだろうなあ‥‥‥?  やっぱり戦前から続く、共産党に対するデマ宣伝が響いているのか、それとも「政権交代が争点」とマスコミが勝手に作り上げた虚構に有権者がだまされたからだろうか? 税金の使い方に関する政策一つを取ってみても、農民や中小業者、田舎の土建屋のような底辺に近い有権者は、共産党を応援したほうがよっぽど将来に光が見えると思うんだけど‥‥‥。    11月12日記



できれば、ご意見ご感想をお寄せください
氏名・年齢・住所・メールアドレスなど、書いてもいい場合は、ご記入ください。